#論点ずらし ばかり目立つこの世の中で( #岸田内閣 #女性起用 #福島第一原発 #廃炉 #海洋放出 #中国 #トリチウム #核種 #神宮外苑 #田中優子 #東京新聞 )


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17日東京新聞朝刊の「時代を読む」

法政大の前学長で名誉教授の田中優子氏が

福島第一原発の「汚染水」の海洋放出に対して

事故後の核燃料(デブリ)に直接触れたものは

通常の冷却水(トリチウムが含まれる)として

処理したとはいえこのようなやり方は

世界初の事例であり

今後のデブリの取り出しについても

全て取り出すのには果てしなく時間がかかるだけでなく

「取り出したデブリはいったいどこへ置くのか?」と

疑問を示した。

しかしこの疑問に対して

国や東京電力は具体的な答を示していない。

田中氏は取り出しが予定されていることは

タンクがなくなると同時に

デブリも隠されて見えなくなると。

「そして、事故は忘却される。

 そんな計画が進んでいないだろうか。」

「復興」の名のもとに

原発安全神話原発依存の生活が続く、

それでいいのかと。

そして、中国が我が国からの海産物輸入に対して

メディアを先頭に人々が非難に燃えていることに関して

「事故を起こした当事国」が

「被害国」になった気分になる機会になったこと。

これが巧妙かつ典型的な

「論点ずらし」であると指摘した。

そして、私たちが取り組まなければならないことは

廃炉までのプロセスが

地元の人々、日本人全体、そして周辺諸国(中国を含めて)の人々にとって

納得できるような方法を練り上げることであり

完璧な解決法がないからこそ

「最もましな方法」を双方のコミュニケーションを大切にして

専門家を交えて話し合い妥協点を見つけねばならないと。

確かにそうなのだ。

海洋放出は廃炉へ向けての一つのプロセスであるが

その後の具体的な方法については

「まだ何も決まっていない」のだ。

国や東京電力に任せっぱなしは

じつは極めて無責任であり、

その方法を信じることは

安全に廃炉作業を進めていくことにおいて

その論点をずらして「うやむや」にすることではないか。

たとえ汚染水は処理されて放出されても

すべてが完了するまでは30年以上の月日があり

その間にデブリの取り出しが完了するだろうか。

ありえないでしょう。

賛成した皆さんは自分の考えをよく忘れずに

万が一のときはぜひ論点をずらさないようにしていただきたい。

www.sbbit.jp

www.tepco.co.jp

論点ずらしといえば

岸田内閣の「改造」もひどかった。

「女性大臣」を過去最多タイの5人まで増やしたが

なんと、副大臣政務官が「女性ゼロ」になってしまったのだ。

その前は大臣は3人だったが

副大臣は4人で政務官は7人だったので

実質的には閣僚の数で

14-5=9とマイナス9人になったのだ。

friday.kodansha.co.jp

もっともそれだけではない。

マイナ保険証やテレビ局の圧力などで

クビになっても仕方がない閣僚は全部「留任」。

おまけに過去に政治献金などで大臣を辞めさせられた

女性議員が選対委員長になるなど

このデタラメぶりには各方面からの批判が相次いだ。

積極的な女性起用で改造による政治状況の打開をするという

やってる感をつくって「論点ずらし」をしようとして

失敗したということ。(首相本人は凝りていないようですが…。)

あと、きのうのwebニュースのなかで

神宮外苑の大量伐採と

プロ野球のこれからのためにもならない

神宮球場の改築の反対に対して

論点ずらしも甚だしい記事がありました。

mag.minkabu.jp

反対運動の先頭に立つ

ロッシェル・カップ、石川幹子氏

ではなく他の人物の主張を利用して

人工林である林を守ることは意味がないとか

野球に詳しいジャーナリストがなぜこの改築に反対しているのかと

意見に反論しようとせず

挙げ句のはてには再開発しないと明治神宮の経営が危なくなるとか

全くのデタラメです。

神宮外苑は100年以上前に多くの先人たちが献納した

人工林であり、戦時中はその景観のために

空襲被害を受けることもなく

また識者からは山手線の内回りの範囲内から

誰でも使える軟式野球場をなくすことは

将来的な野球人口の減少を招くことを

強く指摘しています。

なにより現時点の改築計画は

イチョウ並木の4列のうちの2列が

将来的に大きな影響をもたらすだけでなく

「隣接されるホテルの宿泊客しか

 現在のバックネット裏指定席なみの

 眺めを見ることが出来なくなる」とまで言われています。

しかもあの阪神甲子園球場

阪神淡路大震災のときは短期間で復旧を果たし

バリアフリー化もすすめられています。

現地で建て替えをすることは決して不可能ではありません。

www.asahi.com

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