千葉と沖縄の高校生が手紙で「交流授業」(ちむりぐさ 菜の花の沖縄日記も)

沖縄県は独自の3度目になる「コロナ」緊急事態宣言を

出したというニュースを見たが、

18日の東京新聞の千葉版では

私の母校の隣にあった、

千葉県立国府台高校(きたろうさんの母校!)と

沖縄の県立普天間高校が

手紙で沖縄の基地問題を聞いて考えるという

交流授業をやったという記事を見た。

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国府台高校の1年の現代社会で

沖縄の基地問題を取り上げたとき

生徒から「地元の高校生の声を聞きたい」という声があったことから

担当の大塚巧祐教諭(39歳)は

3つのクラスに上段は自分たちが質問を書き、下段に普天間高校の生徒の答などを

書いてもらうプリントを配って実施、そして

普天間高校側からの「返事」に

国府台の生徒たちが改めて

「米軍基地問題」を考えるきっかけがつくられたのだった。

 

例えば国府台側は「地元は基地に反対する声が多い」と

考えていたが、普天間側からの答は逆だったとに

驚いたそうだ。

優しい米兵や基地でのバザーやパーティーがあることに

好感があることや、辺野古移転で

沖縄で基地移転が行われることで

地元の雇用に影響があることなどに

不安を覚える声もあったそうだ。

 

また騒音被害が返事の声の中で最も多かったと。

「授業で先生の声が聞き取れない」

「教室の窓がガタガタ揺れる」

「リスニング試験で音声が聞こえない」

また米軍機やオスプレイが真上を通るときは

「ゴゴゴみたいな音が良く鳴ります」と

授業と生活に大きな影響を与えている

具体的な悩みを聞くことが出来た。

また、

普天間側が日本(沖縄以外)を

「内地」「日本本土」と呼んでいることに

驚きの声が上がったと。

これはよくわかる。

沖縄に行って現地の人と話をしなければ

わからないことだから。

 

米兵による暴行事件や

沖縄国際大学のヘリ墜落事故のことから

美味しい食べ物やおすすめの観光地などを

聞いたりすることなどで

交流を深めた高校生たちは

コロナ禍でもお互いに頑張りましょうと

エールも送った。

そして国府台側は

沖縄の基地問題の解決策を

答はないが授業で懸命に考えてくれたと

大塚教諭。

 

沖縄は観光地として連想しても

基地問題となると関心がないという

本土の若者たちがほとんどだと思う。

授業でもただの学習では

その時限りで終わってしまう。

この手紙の交流授業は

同じ世代が語り合い考え合うことで

いまだけでない「未来」へつながる

解決へのヒントをつかむ

一つの動きになるかもしれない。

他の高校でもぜひやってほしい授業だ。

 

最後に山内菜の花さんのことを思い出した。

石川県の能登半島で生まれ育った菜の花さんは

沖縄のフリースクールで高校生活をおくり

そこで基地問題などを知ったことから

地元紙(北陸中日新聞)に

沖縄で学んだことや多くの人たちの出会いなどを

寄稿したことが

沖縄テレビのドキュメンタリーになり

(2018年民放連賞優秀賞・第38回地方の時代映像祭グランプリ)

映画にもなった。(22日から広島・横川シネマで公開予定)

そして菜の花さんは卒業後帰郷して

両親が経営する民宿を手伝いながら

志賀原発など地元が抱える社会問題を

考えるようになったという。

 

こんな例もあるんですよ。

映画『ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記』 (chimugurisa.net)

ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)