先月29日の自由な風の歌合唱団の練習の時に
東京「君が代」第五次訴訟の証人尋問が
7月4日と11日に行われるので
ぜひ傍聴に来てくださいというおしらせがあったので
たまたま振替休日だった4日の午前中だけ
東京地方裁判所(地裁)に行ってきた。
103号法廷という傍聴席が多いところだったが
平日にもかかわらず8割以上の席が埋まった。
この裁判では都立学校が2003年の「10・23通達」で
卒入学式における国歌斉唱のときの不起立や
ピアノ伴奏の拒否のために
2004年までに処分を受けた173名が
取り消し請求のために起こした訴訟だが
第五次訴訟ではそのうちの15人26件(戒告20件・減給1か月6件)
の取り消し請求で2021年3月31日に提訴された。
13回におよぶ口頭弁論が行われ
今回大詰めとなる証人尋問が行われると
事前に配られたハンドブックに書いてあった。
岡田正則氏。
26件の処分のうち16件が
第二次訴訟で減給処分の取り消しの判決が確定した後に
戒告処分が発令されたことによる「再処分」だったということで
減給と戒告は同じ理由で行われたことは
正当性がないと主張。
さらに国歌斉唱を上から命令することは
教育として行うことではないと主張した。
被告である東京都の弁護人側はこれに対して
不起立は儀式における
不快を示したことを問題にするような質問をしたが
岡田氏は原告側は儀式を妨害する意図がないから
不起立という意思表示を示したと答えると
それ以上突っ込むことが出来なくなった。
2人目は再処分を含めて3回の処分を受けて
昨年度末に教員を退職した方で
最初に不起立をしたときに
監視の目があったことで
これから教育の現場はどうなるか
子ども達の世代になったらどうなるのかという不安ばかりだった。
2度目の処分を受けた時は
生徒のなかから家族で戦争のことを考えたことから
「ほんとうに唄わなくていいのか」と質問されたことや
その後の再研修も何の理由も告げられず
「まるでいじめのようだった」と証言。
これには被告側も処分の内容を確認する質問しかできず
傍聴席からは失笑の声が出た。
4度行われた訴訟では
戒告以上の処分は東京都教育委員会(都教委)の
判決が下っている。
そこで何もやらないよりはマシということで
新たに戒告を与えたということだが
既に処分をうけている教員(元を含む)が
一つの事例によって2度の処分を受けることは
法的にはありえない。それを都教委がやっている。
信じられないことだが
いまでは日の丸と君が代はスポーツなどで
多くの国民に定着しているので
このような裁判が行われていることを
知らない、または関係ないと思っている人が多いと思う。
しかしこの裁判はマイナンバーカードの「強制」や
経済安保法による大川原化工業のような
「でっちあげ捜査(鹿児島県警でも起きた)」を平気で許す
「国家の暴力」に知らぬ間に慣らされていく現状に
厳しく「待った!」をかけているのである。
これは憲法19条(思想・良心の自由)20条(信教の自由)
さらに憲法13,23、26条にある
教育の自由の侵害にあたると原告側がずっと訴えてきた。
これは絶対に無視することはできない。
そうでなくても学校の先生は毎日働きづめで
ブラックな環境のなかで辞める人が多くなっているご時世だ。
君が代裁判は教育の「機械」と化した教員を
「人間」に戻すための戦いである。
56人もの立候補で掲示板からあふれた候補は
クリアファイルなどをかぶせられて欄外に括り付けられていた。
NHK党の複数候補はふざけたやり方で掲示板ジャックを。
世間どころか永田町や霞が関を鼻で笑う態度をとっている。
全部を撮る気がなくなったので一部分のみ。)