もはや日本に三権分立は有り得ない。
今週はこれが明らかになる3つの裁判、
それも上告審の不当判決が出た。
まずは群馬県の県民の森にある
朝鮮人追悼碑の撤去は違法かを争った裁判だ。
この裁判は追悼碑に書かれた内容ではなく
ここで過去に行われた追悼集会で
政治的な発言があったことで
「建立した市民団体が群馬県との約束を破ったから」
撤去を求めるということだったが
そのきっかけは県が事実を調査したことではなく
1人の県民が県の告発したことを「鵜呑み」にしたことが
事のはじまりだったのだ。
だから第1審は「違法」との判決が出て、その告発の内容が
「ウソ」だったのにも関わらず控訴審だは逆転で「適法」になり
上告審でもそれが支持された。(16日)
これは第二次世界大戦中における当時の日本政府による
朝鮮人の強制連行は「ウソ」であることが
司法の場で認定されたことになる。
当然原告側は大怒りで20日に抗議集会を予定されているが
まさに北朝鮮によるミサイル発射実験が繰り返されている中で
在日朝鮮人を虐げるような判決が出たことは
日本は「差別主義国家」の道を選択したこと。
この事実は重い。
次は福島第一原発事故において国の責任を問う
複数の訴訟において最高裁で統一判断が下されたこと。
あの事故が起こる前から
国が電力会社に対して策を講じることを命令することが
出来たのではないかを問われたが、最高裁は
「東京電力(東電)が試算した津波は実際の津波とは規模や方角が異なり、
仮に国が東電に対策を命じていたとしても
事故は防げなかった可能性が高いと判断した。」
(上のHPから抜粋)
しかし判事の4人中三浦守裁判官(検察官出身)だけが
「国や東電が真摯な検討をしていれば事故を回避できた可能性が高い」として、
国の責任はあったとする反対意見を出したが、
今後の訴訟では東電のみが事故の責任を問われることになりそうだ。
しかし原告側は東電がたとえ自分たちが調べたことを国に隠蔽しても
その責任から逃れることはできないと客観的な資料に基づいて
問い続けた。それが
「防潮堤の建設や重要機器室への浸水を防ぐ水密化」だったが
最高裁は多数意見でこれを退けたのだ。
しかし、あの原発は非常電源装置を
海に近いところに設けたこと。
これを許したのは当時の国の責任ではないか。
この件に関する行政上の「責任」がうやむやにされたのだ。
まさに3人の裁判官が訴訟リスクを恐れる
国に「忖度」したとしか言いようがないのだ。
そして最後は
「大阪府立懐風館高(羽曳野市)の元生徒の女性が、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう指導されて不登校になったとして、府に慰謝料などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は女性側の上告を退ける決定をした。」
という判決だ。(15日)
この裁判は第1審から
「生来の髪色が黒色だと合理的な根拠に基づいて指導をした」として
「黒染め指導」は適法だという判決が出て
控訴審でも同じ判決がでて上告審でも変わらなかったことで
「この元生徒の女性はウソをついて母校を貶めた」と
最高裁が認定したことになる。
教育の現場に政治が不当介入している
「許されない行為」が問われていたのにも関わらず、
(同校は教育困難校で頭髪指導に力を入れていて
指導に不満だった当時の生徒を教師がいじめていたことを
橋下維新府政を批判していた毎日新聞が誇張して捏造記事を
書いていたと下のHPで拡散されている。
さらにその下のHPでは2017年の橋下がメルマガで
府知事と大阪市長には個別の現場における指導に介入はできないという
真っ赤なウソを書いている。)
それが昨年の総選挙で日本維新の会(維新)が躍進したことで
全てスルーされてしまったようなのだ。
まさにこの3つの判決で
最高裁は「法律の番人」ではなく
「権力の番人」になったとしか言いようがない。
(一応”やとう”の維新を含めて)
憤りが止まらない。