多様性が尊重される条例がつくられても #差別 が解決されない理由( #千葉県 #ジェンダーフリー #自民党 #ネトウヨ #性差 #男女共同参画推進条例 )


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(きのうのつづき)

千葉県で

「多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例」が

施行されたが、何の目的を持って

この条例がつくられたのかが

わかりにくいものになっている。

それは前述にある「誰もが活躍できる社会」という言葉こそが

男女共同参画に反する行為になっているからだ。

これは前日にも書いたが

あらゆる差別をなくすよりも

あらゆる活躍を「しやすくする」ことで

新たな差別を生み出すと講演した船橋邦子氏が強調していた。

それは「貧困」「経済格差」というもの。

「活躍よりもまず人権を認めることが先なのに」と船橋さん。

日本中にはびこる「新自由主義」は

貧困を拡大させ、差別も拡大した。

千葉の条例の前文は人口の減少・グローバルの拡大、技術革新などの

時代の変化に対応するために

「多様性がもたらす活力や創造性が重要となる」とされている。

しかしその条件は「差別の禁止」なのだが

条例ではその一文が含まれていないのだ。

これでは活力も創造性もないだろう。

具体的に条文を見ると、

「年齢に関わらず」

「男女のいずれもが、性別を理由とする不利益を受けることなく」

「障害のある人もない人も」

「国籍及び文化的背景、性的志向及び性自認その他さまざまな

 違いにかかわらず」と具体的な多様性を列挙しながらも

最後は「生涯にわたって」「生きがいを持って」

「自らの意思によって」「個性と能力を発揮して」

「誰もがその人らしく」

活躍している社会を目指すと条文を結んでいる。

「あ~うぜい!

 活躍しなければダメなのか!余計なお世話だ!

 県にそんなことを押し付けられるいわれはない!」

こう書いたほうがわかりやすいかな?


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上の写真、2002年に堂本暁子知事のもとで

県が男女共同参画条例の原案を出した時に

自民党千葉県連が対案をつくったことを

HPで公表したものをプリントアウトしたもの(資料)。

自民党が留意したという点をざっくりと見ると

ジェンダーフリー(の思想)を条例から消して

結果の平等よりも機会の平等という意味不明の「追求」を持って

「差別の禁止」をも消し

本来県の案には感じられない

「特定の思想や考え方に基づく一方的な解釈」がないものだとする

まさに「いちゃもん」というか

フェミニズムの臭い(自民党的には)がまったく感じられない案ですよと

いうことだ。


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この写真は当時は保守新党だった

自民党山谷えり子参議院議員のHPが

県の条例案(堂本案と書いてあった)が廃案になったことを

産経新聞の社説(主張)をそのまま貼り付けたものだ。(同)

その中で最もデタラメといえるのは

子供にまで「産む、産まない」の自由(性の自己決定権)を

教えようとする性教育の促進を

「バランスを欠いたもの」だと批判したが、

当日にもらった資料の

堂本案の概要を見ると

17条は「生涯にわたる女性の健康支援」とあり

性教育の充実および促進を行うことで

妊娠・出産が出来るのは「女性」である「身体的配慮」をして

「心身の健康の保持及び増進を図るために」

必要な措置を講じるということだ。

別に子どもを産む・産まないということではないのに

産経新聞自民党千葉・山谷えり子らが

「自分の立場がフェミニストに脅かされる!」として

勝手に大騒ぎして廃案に追い込んだというわけだ。

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そして裏で糸を引いたのが

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)というわけだ。

あらゆる差別をなくすことに反対する勢力が

国政を担う立場だけではなく

千葉県政も支配し続けることで

男女共同参画条例をなんの効果もない

歪んだものにしてしまったのだ。

(この項はいったん終わり・文中一部敬称略。)

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