いやはやですね。
埼玉県の自民党県議団が
虐待禁止条例を委員会採決(公明も賛成)して
本会議で13日に可決するかと思われたが
ネット署名など多くの反対の声や
テレビなどで派手に取り上げられたことで、
10日に同県議団がこれを取り下げたのだ。
その理由とは、
「改正案は、保護者らが
小学3年生以下を自宅などに放置することを禁じ、
小4~6の児童に関しては放置しないことを努力義務と規定。」
であり、なぜその内容にしたのかというと
「車や通園バスに放置された子どもが熱中症で死亡した事故を挙げ
放置は危険だという意識改革をする必要がある」だと。
確かにその事実はあるが、
児童虐待といえば
家の中で「親」もしくは「親同然の大人」に
子どもが死傷行為を受けることではなかったのか?
私は野田市で起きた「心愛ちゃん事件」のことを
いまでも覚えている。
あの事件の時は虐待を受けた本人がいじめアンケートで
学校にSOSを出したが、加害者である
栗原勇一郎受刑者(現・懲役16年)はこれを否定したが、
一旦は千葉県柏児童相談所(児相)に保護される、だが
父方の祖父母宅で預かることを条件に解除。
その後、祖父母宅を訪れると、
祖父から連絡を受けた被告が一緒にいて
お父さんに叩かれたというのは嘘ですという手紙を示して、
一時保護には本当に納得していない、個人として訴えると
職員を脅したことで児相はまったく手が出せなくなり
同受刑者が事実上無理矢理自宅に連れ戻したことが
死につながる「理由」となったのだ。
虐待禁止条例をつくるならばこのような事件を二度と許さないような
内容にすればいいのだが、まず自民党では無理でしょう。
虐待行為ではないのだ。
まず自民党の県議はそこがわかっていない。
専門家に聞いたのだろうかという疑問がある。
「日刊ゲンダイ」のきのうの記事にもあるように
単に岩盤支持の保守、というより極右主義者が喜びそうなことなら
効果があろうがなかろうがどうでもよい。
守らない県民が悪いということにしておけば良いのだから。
子ども同士の留守番を禁止する条例は
働く母親を厳しく制約することが懸念されたことで
「母親はみんな専業主婦になれということか!」
これがすべてを覆した。
しかし、取り上げ後の記者会見では
「内容や手続きに瑕疵(かし)はなかった。」と
言い放った。
しかし本気で虐待を防止したければ
やったことに関する瑕疵を認めるべきである。
事実、オンラインで反対の署名活動を行った住民からは
子ども家庭庁を訪れ、
子どもや子育て当事者の意見聴取を定めた「こども基本法」を
各自治体と議会に周知徹底するよう要望書を担当者に手渡した。
そう、埼玉の自民党は
自分たちで作った子ども基本法に反する行為をやろうとしたのだ。
まさにお粗末としか言いようがない。
ちなみに自民党の国会議員団も身内のやったことに
「寝耳に水」「通常は口出ししない」だが、
「非現実的なことで虐待と言われることはあり得ないことです」。
マユツバものだとしか言いようがない。
本当は条例案の成立を歓迎していたが、
不利になったから慌てて方針転換したってことじゃ
ありませんか?公明党もそうでしょう?