沖縄首里城地下の第32軍司令部の保存と公開を

おととい一部だけ参加した

「米軍基地と『水』の汚染ー沖縄でも、首都圏でもー」

で休憩中にこのようなお願いがあった。

先の戦争における沖縄戦のなかで

いまの首里城公園(那覇市)の地下15~35メートルに構築された

旧日本軍の第32軍司令部の「壕」の

保存と公開を求める活動への支援(カンパ)だった。

会場の隅には実際に掘られたとされる塹壕の広さを示す模型があった。

チラシや牛島貞満さんの話によると

1945年の4月に

米軍が首里まで迫ると5月末に第32軍は壕の要所を爆破して

南部へ撤退。

戦後は資金面や壕内の崩落もあって

調査と公開が思うようにいかず

1994年になって公園の敷地に5つの坑口があることがわかり

さらに坑道まで調査が進んだことから

2019年の首里城焼失からの復興と併せて

保存と公開を求める声があがったことから

2020年に「第32軍司令部壕の保存・公開を求める会」(求める会)が

結成され(牛島さんは応援する首都圏の会の世話人の一人)

沖縄県も2021年に「第32軍壕保存・公開検討委員会」が設置して

本土復帰50周年を迎えた去年から司令部壕中枢部分の

未調査部分の調査を開始した。

www.pref.okinawa.jp

ところが台湾有事に備えるとか

琉球弧」がらみで

自衛隊駐屯地の地下化を進める動きが出てきた。

沖縄では石垣島与那国島、そして自衛隊那覇病院が

対象になっており求める会は

「われわれが求める『平和への道』とは全く異なる」とし

「沖縄を再び戦場にすることに断固反対する」との声明を出した。

(写真は琉球新報7日付の記事のコピー・会場でもらった。)

自衛隊がどんどん入り込む今の状況と(沖縄戦のあの頃と)

 全く同じだ」(94歳の瀬名栄喜会長)。

「『台湾有事』に県民はものすごく不安を持っているが、

 地上戦を体験していない沖縄以外(の本土)では

 机上の空論になっている。」(87歳の高山朝光副会長)

日本の政治家や経済界は米中を訪問して有事の回避を

交渉で止めるべきだと訴えるがもっともだ。

有事のドサクサに紛れて貴重な戦跡が消されるのは許されないし

地上戦のことを体で覚えている人々にとっては

再び同じ歴史を繰り返してほしくないという思いがある。

これも忘れてはならない。

私はわずかながらカンパをいれさせていただいた。

この司令部壕をぜひ自分の眼で見たいからだ。

 

www.32shuri.jp

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