先々月の9月のことになるが、
国葬反対の国会前行動で配られた
ビラの中から気になるのがあったので
書き留めておく。
こども脱被ばく裁判の最終準備書面の記述を
ちょぼちょぼ市民連合の田中一郎さんが
アレンジした。
これは環境省のホームページだが
低線量率被ばくによる
がん死亡リスクは決して高いとは
言えずその因果関係もあるとは言えないという
内容だった。
これに対して
100ミリシーベルト(以下m㏜)の被ばくで1000人中5人(0.5%)が
がんで死亡するレベルを「危険」と定めているが、
この表現のやり方が
巧妙な形で国民を「騙している」というのだ。
すなわち1000人中5人の死亡者ということは
10万人中500人が死亡するということで
放射性物質の被ばくの危険性は
化学物質の500倍ということで
100m㏜の被ばくだけでもアブナイと
警告しなければならないし、
さらにどちらの防護規制値の
「一生涯」となっている。
すなわち福島第一原発事故直後や1年経過のみならず
生まれてから死ぬまでの被ばくや物質の接取量を
すべて「換算」するということで
わざと原発事故の影響を「薄める」手法を取ってるが
これも、化学物質毒性の基準にあてはめて計算をしてみると
100m㏜を1000分の1(前述の基準に基づくガンになる確率)でかけて
さらに一生涯と想定して「1年分」に値する100年分の1で割ると
なんと1年あたり0.001m㏜の「被ばく」でも
ガンになる可能性が「ある」というのだ!
しかもガン・白血病以外の被ばくによる
健康障害・遺伝的障害を無視した数字になっているため
まだまだ事故による健康的な被害が
隠されている可能性もあるというわけだ。
なお2014年から提訴されていた
「子ども脱被ばく裁判」の控訴審判決が
来年2月1日に言い渡されるということも
チラシに入っていた(Our planet tvの記事を転載)。
原告である子どもたちの中で
当時中学3年生だった子はもう23歳になる。
原告団としてはこれ以上延ばせないことで
苦渋の弁論終結となった。
子どもが大人になっては判決を受けられる原告がいなくなるからだ。
裁判所と国や福島県のやり方はあまりにも許せないが
たとえどのような判決が出ても
低線量の被ばくにまともに向き合わず
真実の解明が出来ないようでは
今後も原子力発電にたいする国民の不信感は
さらに増えるばかりだと思う。
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