これからのウクライナ関連で考えるための材料を(23日のつづき)

いやはや、きのうは目まぐるしいほどの

ニュース続きだった。

サッカーでは日本代表が

オーストラリアに2-0で勝って

7大会連続のW杯出場を決めたかと思えば

www.nikkansports.com

その試合が始まる前に

北朝鮮排他的経済水域の外に

弾道ミサイルを落としたり、

(北海道の渡島半島沖のほうに)

www.asahi.com

重要かつ注目すべきことだらけだった。

でも、ウクライナの大統領の国会演説が終わったので

改めて今後の情勢を考えるために

2人の識者の声をまとめてみたい。

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きのうの東京新聞朝刊(上の写真は1面)で

ノンフィクション作家の保阪正康氏のインタビューが載っていた。

プーチン大統領は「大ソ連帝国」を忘れがたく、

それを再興させるためにウクライナ侵攻をしたと思うが

まさか21世紀に20世紀型戦争があるとは思わなかったと。

多くの識者やマスコミが

プーチンは狂った」とはやし立てているが

保坂氏は復古主義者としてのプーチン

冷静に分析しつつも、

ロシア国内で起きている反政府デモや

政府系テレビで反戦の紙を掲げた放送局員の動きは

独裁者に対する

「市民的意識が求める改革」という

「革命」行動が現れたと指摘し、

プーチンの独善主義に対抗するために

これまで「ペレストロイカ」や「グラスノスチ」といった

「上からの改革」ではない新たな「革命」がさらに

ロシア国内で拡がることが

ウクライナの今後に影響を与えるだろうと考えているようだ。

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(上の写真と同じ、2面より。)

ロシアが核兵器の行動部隊を動かす発言があったことについて

実際に使うとどうなるかがわからないが

核は抑止力と考え、危険な綱渡りをしてきた時代を

私たちが過ごし、そして21世紀は

核(兵器)におびえる時代になるのではないかと。

だから核のボタンを持っている国の指導者の資質が

いかに大切かがわかる。

そして、こういうときに

保有日本国憲法の改正を叫ぶ人は

問題の本質が見えていないと

保坂氏は批判した。

ロシアのウクライナ侵攻の本質とは何かを

きちんと分析、精査することが必要で

そして戦争をやめさせることが筋であると。

確かに岸田政権は

ロシアとウクライナの間に立って仲裁するどころか

23日の国会でも大統領演説を受け入れたことで

間接的だが「ロシアと闘う」ことを

事実上受け入れたといえる。

だから人道支援を増やすといっても

まず経済制裁が先に来ているようだし、

その一方で「サハリン1・2」などのガス田開発や

対ロ経済支援を残しながらも、

ロシアから平和条約交渉を打ち切られるなど

主体的になってこの問題を解決しないどころか

本当にこの戦争で苦しむ人たちの身になった

仕事をさっぱりやっていないことばかりが

目立っている。

内閣支持率が高いのは

マスコミがこの問題をきちんと伝えず、

webニュースも付和雷同

ツッコミが足りないからだと私はそう思う。

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同じ日に発売の日刊ゲンダイ(25日発行)では

作家の中島京子さんが単独インタビューで

ウクライナ避難民の受け入れが

 パフォーマンスになりはしないか心配です」と

大きな見出しに。

確かにあのウィシュマさんの入管当局による

虐待が依然として明らかにされず、

仮放免で学校にも行けず仕事にもつけない

「難民に認定されない人々」の問題が解決されない中での

避難民受け入れに懸念を示している。

ウクライナ語通訳の人員不足(ボランティアで賄うとは!)や

教育などの問題は大丈夫なのかと。

むしろすべての難民問題をウクライナ以外の国の人たちにも

同じように救済すべきだと。

同感である。

欧米など(特にポーランドやドイツなど)がやっているから

じゃあうちの国もという感覚では

第2の悲劇が起こりかねないと思うからだ。

ましてやあの大統領が言ったとおり

8000㎞も離れた異国である。

既に報じられた日本に親族がいる場合と

違ったケースでさぁどうするのかが

まだ政府レベルで見えていない。

ぜひとも国会で活発な議論をやってほしいのだが

期待はできそうもないかな?

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