今年は大統領選挙イヤーのアメリカだが
昨年のハリウッドの俳優ストライキに続き
１月２２日（現地時間）から５日間、
カリフォルニア州立大学（ＣＳＵ）で
３万人の教職員がストライキを行うと
東京新聞「本音のコラム」の月曜を担当する
大矢英代氏が書いていた。
大矢氏は同大学の助教授を勤めるが
新学期早々に（アメリカは日本とは違う）
子ども達の学習の機会を奪うのは不本意だと
悩んだ上で学生たちに訴えたのは
・公共教育を支える全ての人たちの
生活が保障されなければ
良質な教育ができない。
・そうなれば将来教員になりたいという
若者がいなくなるだろう。
・それは、ジャーナリストが生活できないような
世の中になると
良質な報道が途絶えてしまうのと同じこと。
・日本国籍の私は選挙権はないけど
労働者の権利はある。
この地域の若者たちの未来のためにも
授業は休講にする。
学生たちは何度もうなずきながら
大矢氏の話を聞き、
「自分たちもピケットラインに立つ」
「取材に行く」という声もあり
胸が熱くなったと。
この権利を守る戦いは教科書で教えられない
本物の市民教育なのかもしれないと大矢氏。
確かにその通りかもしれない。
ＣＳＵは州内に２３のキャンパスがあり
学生数は約４６万人と
その規模は世界最大級だから
ストライキもそうなる。
とてもじゃないが、いまの日本では考えられないだろう。
なにしろ日本で一番大きな大学は
アメフト部の寮から大麻片が見つかったことで
幹部陣が大揉めして理事長の会見にもケチがつき
補助金がもらえないから
責任をとって副学長を更迭するとか
廃部するとかしないとか（結局廃部に）
その間学生たちはずっと蚊帳の外状態だ。
かってはこの大学でストライキを越えた
大紛争が起きた歴史もあるが
いまでは教職員も学生も
自らの職場（学び舎）を守るための
戦いを起こそうともしない。ＣＳＵとは真逆だ。
その大学の名前は日本大学という。
