コロナウイルス禍でも休めない労働者からの訴え(2)

(きのうのつづき)

 

【福祉教育の現場】

山口善久さん(杉の子保育園分会)から。

 

保育園内は、3密の状態にならざるを得ない環境で、

自治体も保育園を利用する家庭に、

極力の登園自粛を要請するなど、

感染拡大防止のために努めてきた。

しかし保育を必要とする子どもがいる以上、

子どもの健康と命を第一に、

職員自身の健康も併せて、

感染のリスクへの対策を講じている。

 

長い登園自粛も次第に解け、

保育園に通園してくる子の人数も

増えてきた。

まだまだ感染拡大の恐れは残っている。

また久しぶりに登園してきたこともあって、

4月の進級・入園した頃のような

不安や戸惑いに駆られている子もたくさんいるので、

心身ともに安全で安心できるような

保育をしていきたい。

 

この登園自粛期間中の職員の待遇について、

正規・非正規職員やパートタイム勤務職員は、

この間出勤を減らしたり、

自粛したりして対応した保育園もあった。

しかし、

このやむを得ない業務命令であるにもかかわらず、

「労働をしていない」という理由で

賃金を不当に減額されたり、

「満額で欲しかったら有給休暇で対応するように」

と言われたりしたところもあった。

 

新型コロナの感染からも、

労働者を取り巻く待遇の問題からも、

職員一同力を合わせ適切な待遇になるように、

働きかけていきたい。

 

学校・幼稚園・保育園(子ども園も)は

再開されたが、「新しい日常」様式に

変えるのは難しい。

ソーシャルディスタンスを

教室や保育の室内で保つには

少人数でやらなければいけないからだ。

しかし、政府や自治体は

教員・職員の待遇も含めて

具体的な対策が出来ず

全てを現場の人間に丸投げしている。

首相の「やってる感」を演出させるために

感染が深刻な地域とそうでない所を

すべて一緒くたにして

休校指示と自粛要請を出したツケは

いま、子どもたちと親と

教職員に重くのしかかっている。

最初は春休みが長くなって喜んだのが

夏休みの短縮を聞いてどう思うのだろう。

もっと小さな幼・保育園児は

おうちの時間が長くて

園に行くことになじめないことも

あるのではないか。

 

なにより政府の要請で

半ば強制的に休まされたのに

仕事をしていないから手当が出ないということが、

そもそもおかしいのだ。

もっと声を大きくしなければ

この苦しい状況は変わらない。

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(「革新懇話会市川」通信より・つづく)

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