最近、電車の広告にも
「契約ドライバー募集」というのをよく見かけるようになった。
なるべく多くの配達要員を確保したいということだろうが
私はとても勧めることはできない。
正社員として登用されず、
個人事業主として仕事をさせられることは
完全な弱肉強食の競争社会だからだ。
物流センターから配達先まで、
本当ならば配送を管理する側が
個々のドライバーに過度な負担をかけることなく
荷物や配達ルートを分担させることが重要だ。
しかし、いまではこれを
デジタル化、アプリで「指示」している。
しかも人工頭脳(AI)でやっているから
文句の言いようがないだろうときている。
だが、AIはドライバーたちの全てを知り尽くして
配達ルートを設定しているわけではない。
それゆえにこれに慣れないドライバーは
「お荷物」扱いされるし、
都合よく仕事のできるドライバーは
「勝者」であり「強者」になれるわけだが
そんなに都合よく
「勝者」や「強者」ばかりが集まるわけがないのだ。
ドライバーを使用する側は
その辺の意識を変えて
個人事業主としての扱いをやめさせるべきなのに
そんなことをしたら効率化につながらず、
人件費が増えて、配達のコスト高につながり
「値上げ」をせざるを得ないといって
やりたがらないのだ。
そういう言い訳がいつまでも通用しない。
いまはそんな所である。
契約ドライバーの間でも労働組合をつくることで
配達をさせる側との
職場と報酬を改善させる活動が始まっている。
いつまでもその動きに背を向けることは
許されないはずだ。
もう一度言う。
契約ドライバーはお勧めできない。
私のように倉庫の中で働いたほうが
事故に遭遇する確率はほとんどないし、
無理して働いて体を壊しても
ドライバーとして復職するより
倉庫勤務として復職したほうが
心身的な負担がかかることがないのだから。