ドタバタ状態で新拠点ゾーンからして
すでに計画の破綻状態にある
松戸市役所建て替えを含む
松戸駅東口の再開発事業(中央公園周辺部が対象の予定地)、
松戸市民ネットワーク「松戸で生きたい私たち」が発行している
「たんぽぽ」No.397号では
2人の市議会議員がこの件について寄稿していたので
要約してまとめたい。
増田かおる市議(政策実現フォーラム・社民)は
まず、本郷谷健次市長が諮問した委員会
「庁舎整備検討委員会」と
松戸市議会に設置された
「庁舎整備に関する特別委員会(以下特別委と略)」が
ややこしいとした上で
①市庁舎が耐震診断を委託したのは阪神淡路大震災後の1995年、
翌年に「耐震補強診断」を委託したところ
新館の耐震補強は「困難」
しかし2011年の東日本大震災まで何も動かず。
(川井敏久→本郷谷健次の市長交代は2010年)
②庁舎「基礎調査業務委託」を2013年に。
その時「現地建て替え」が3案提示されたが
・仮庁舎の確保が必要になること
・建設費以外の費用を要すること
・段階的整備のため工期が長期間になることで
「移転が望ましい」と結論。しかし
当時の松戸市はこの業務委託に全くと言っていいほど触れていない。
翌年に諮問機関である「まちづくり委員会」が設置され
この年の10~11月に
イトーヨーカドーの裏手の官舎跡地の取得希望を
財務省に回答しているが、なぜかその後ほとんど話題になっていない。
これが新拠点ゾーンの商業・業務・文化施設の予定地と重なる。
③2015年6月に「まちづくり委員会」から
「松戸市周辺まちづくり基本構想(案)」に即した
答申が出たが、市役所移転についての「記載がない」。
その年に公共施設再編課が出来て
まちづくりの今後を考えようという機運が感じられ
講演会やシンポジウムなどが複数開かれたそうだが
私はまったくそういうことは知らなかった。
前日のブログで書いた「MATSUDOING2050 わたしがつくる、まつどの未来!」
が公募市民の参加で2019~21年まで計6回開かれたが
市庁舎の話題が全く出なかったことと
市の職員が身分を明かさずメンバーに入っていた。
増田氏は参加者からこの話を聞いていた。
④2021年に「やっと」市議会が
特別委を設置した。(今年まで11回会議が開催。)
その年12月議会に
「専門家を中心とした諮問機関の設置」「交通量等の調査」を
コロナ禍における社会情勢の変化を理由に
補正予算の上程で市側が要求した。
「基礎調査業務委託」の時点修正をすることにしたそうだが、
『市は「一刻も早く建て替えが必要」と言いながら、
色々な言い訳をして、何とか新拠点ゾーンを
有利に見せたい意向なのではと感じました。』(記事からそのまま抜粋)
増田さんは「これ以上建て替えを先延ばしにしたくない」と
反対した。
⑤前述の「庁舎整備検討委員会」は
2022年5月に始まったが
この最終答申が出る前に、
財務省と市は土地購入に関する交渉事が行われた。
委員会は
有識者7名・関係団体から3名・公募市民2名・職員2名で構成。
しかし会議では「市庁舎の敷地を決めたほうがわかりやすい」
という意見が出たことで「市の意向を汲んでいるのでは」と
増田さんは疑問に感じたと。
ここまでの経緯を見ても
市庁舎の耐震化は長年問題になっていたのにも関わらず
建て替え問題は「新拠点ゾーンの具体化」が
ほぼ決まろうとするまで
事実上の「塩漬け状態」にされて
まったく住民(市民)に相談事すらしなかったということ。
それどころか、いまの市庁舎の耐震性はどうか?
原ゆうじ市議(増田氏と同じ会派)は
耐震性に課題があるのは「本館・新館」のみで
議会棟と別館は耐震性をクリアーしていると指摘。
「移転」どころか「現地で全面建て替え」は
ありえないということだ。
(新館は包帯工法で一時処置をしたと増田氏・2015年。)
『現地建て替え=使えるものは使う!は
(本郷谷)市長と私の原点じゃないか!』
と強く訴えている。
そうした上で、市庁舎ネットの「建て替え案」か、
または新拠点ゾーンの移転予定地に
図書館&市民会館の複合施設をスケルトン方式で
建てて、この建物を仮庁舎に利用するという方法もあると提案。
もっとも市庁舎ネットの案のほうが
駐車場整備がうまくいけば本館・新館の無駄のない補強を
新庁舎建設で行う建て替えで工期も費用もかからない。
もちろん「本館・新館をぶっ壊して」ということもしなくて済む。
移転よりマシだと思うのは私だけではないはずだ。