もう何年前になるか、
「新聞うずみ火」の読者の集いで
「祝の島(ほうりのしま)」という映画を見た。
島の人々が反対の声を上げたというドキュメントだが
それ以上に、漁業で成り立つ祝島の
のどかで、そしてやさしい自然と人との共生が
いっぱいに映し出されていたのが
強く印象に残った。
しかし、上関原発はいまだに着工の見通しが立たないままで
(福島第一原発事故の影響もあったという。)
建設計画の延長に関する申請をめぐって
住民と中国電力との対立が続く中で
2日の東京新聞朝刊3面に
上関原発の予定地に
原子力発電所から出る「使用済み核燃料」の
中間貯蔵施設の建設を計画しているという
記事があった。
町長が建設計画が進まない中で
地域振興策として中国電力に要請したら
こんな話が出来たというから
アホ丸出しである。
同じ2日に担当者が上関町を訪ねて
建設が可能か調査する方針を伝えるというが
稼働が遅れている。
安全面に問題が指摘されたからだ。
出来もしないことをやろうとするほど
地域にとって無益なものでしかない。
「これが必要になるのは、
原発の積極活用を目指す政府方針のためだ。
原発敷地内の使用済み核燃料の保管場所が満杯になれば原発は運転できない。
今年3月時点で原発を保有する電力10社の保管場所は7割超が埋まり、
電力各社の対応は後手に回っている。」
満杯になっているのはあの処理水という
福島第一原発事故による汚染水だけではないということを
どれだけの日本人が知っているのか。
ちなみに先月末に福井の高浜原発1号機が再稼働したとき
事故があった時、地元の人だけじゃなく
日本中が被爆しますようにというツィが炎上したそうだが
すでに日本中が被爆するかもしれない状況が
静かに造られている。
まさに上関町がその例だと思えるのだ。