愛知県民よ!日々の生活の不安は菅政権にぶつけろよ!

きょうの朝日新聞デジタルの記事の中から

「取材考記」のひとつを見て仰天した。

あの「あいちトリエンナーレ」の

表現の不自由展の中身に関することで

高須クリニックの院長と

河村たかし名古屋市長が

大村秀章愛知県知事に対する

リコール署名活動をしたことだった。

8月から活動が始まったことで、

その記者は会場などに行き、

活動を手伝うボランティアや署名した人100人以上に

同僚記者と取材したそうだ。

さすがに「朝日」ということで

取材に応じなかった人もいるそうだが、

署名した人のほとんどは一般の市民だったと

理解した上で、

肉親の戦争体験や「天皇」を自分の家族になぞらえて

「やはりこの作品はいけない」と考えた人もいたが、

なんと愛知県で新型コロナウイルスの感染者が多いことで

その行政対応への不満があるからという人が

相当多かったと。

 

「愛知県が飛び抜けて多くの感染者や死者を出したわけでもなく、

 よくのみ込めない。」(記事より抜粋)

 

しかし、コロナ禍で失業したり

「よその知事にかみついたのがダメ」という理由で

大村知事に対する反感が署名に結び付いたという

ことが取材で明らかになったということだ。

ちなみに「よその知事」とは

大阪府の吉村洋文知事のことだが、

大村知事は別にケンカを売ったのではなく

高須氏がリコールを成功させる手段として

吉村氏を利用しただけのことであり、

現在では愛知県よりも大阪府のほうが

感染者数だけでなく、

重症者治療のための病棟数がひっ迫しているのも

厳然たる事実である。

 

しかし、愛知県は大阪に近いこともあり

地元マスメディアは

吉村氏が代表になった

日本維新の会(とくに橋下徹氏)をヨイショする

番組を多く垂れ流している傾向がある。

これは私の考えであるが、

芸術祭の対応だけでなく、

 日頃の不満の意思表示として署名した人もいたと推測する。」

と、約43万筆(主催者側発表)も集まった

要因ではないかと担当編集委員は分析している。

 

しかし、それは全くもって筋違いである。

そもそも朝日を含めて新聞は

あの作品の事実を詳しく伝えていたのだろうか。

作者は意図的に昭和天皇の肖像を

焼いたのではないのだ。

 

「1.1986年に開催された展覧会、

   富山県立近代美術館で大浦信行さんの作品

   「遠近を抱えて」が問題になった

 2.作品と図録が、右翼関係者から非公開を求められた

 3.1993年に富山県立近代美術館は、大浦信行さんの作品を売却。

   図録は焼却処分した。

 4.これに対して訴訟を起こすも、

   最高裁で『管理運営上の問題』として棄却される。」

表現の不自由展騒動とは-表現の自由と論点をわかりやすく解説 | 高橋聡オフィシャルブログ バッカス (so-t.biz)

 

つまり、作者である大浦氏は

自分の作品(の図録)が焼却されたのは

自分自身が焼却されたのだという思いをこめて

「遠近を抱えてPartⅡ」を創った。

最初の作品は昭和天皇の肖像は燃やされていなかった。

それにPartⅡは焦げ跡をつけたのだ。

これはまさに

右翼が天皇を燃やしたのに等しい行為であることを

証明するようなものであり、

高須氏や河村氏は大西氏の意図を全く理解せずに

フェイクニュース」を垂れ流したような

ものなのだ。

 

しかし、これからコロナの

「第三波」が襲ってくれば

菅政権は自らの責任逃れのために

自分を批判する者を

根拠なき罵倒を繰り返して、

マスコミなどで拡散させることで

国民全員を不毛な分断に追い込むことなのだろう。

 

愛知県民よ、

コロナ禍で不満があるなら

直接政府にぶつけましょう。

遠慮はいりませんよ。

もちろん他の日本国民も

遠慮なく。

都道府県知事に怒りをぶつけても

何もいい方向に動くことは

ありません。

 

(取材考記)愛知知事リコール署名、「芸術祭」だけじゃない 不自由な生活、不満ぶつけた市民 伊藤智章:朝日新聞デジタル (asahi.com)