コロナ禍で失業・生活苦 それでも生きることをあきらめないために

先月26日の日曜日、

NHKの「目撃!にっぽん」

フジの「ザ・ノンフィクション」

そして深夜の「NNNドキュメント」(録画して翌日夜に)を

見て思ったこと。

苦しくても生き続けたい人たちに

何をどうすべきかということ。

それをどう考えたらいいのか。

その答えのない問題に

どこまで向かい合えるのか。

 

「目撃…」はコロナ禍で

派遣元から契約を切られ続ける

派遣会社とその従業員たちが

自分たちの拠り所を潰さないために

新たな道を探し始めたことを取り上げた。

愛知県にあるその企業は

3年前から人手不足を解消させるために

ニートたちに積極的に声をかけ、

契約を結ぶと

寮生活で生活習慣を回復させて

派遣先で仕事が出来るための

手厚いバックアップを粘り強くやってきた。

そしていま「ハケン」の彼らは

新たな仕事先を自分たちで見つけて働いて、

給料はその派遣会社に振り込んでほしいと

お願いしたというのだ。

社長は「もう嬉しくて涙がでちゃうよ。」

彼らは自分のためだけではなく

お世話になった会社のため、そして

同じ苦しみを背負った仲間のために

新たな選択をした。

そこから新たな希望が生まれたのだ。

 

一方、「ザ・ノンフィクション」は

大学卒業を前に突然引きこもった

20代の若者が親元を離れて

富山市の自立支援施設で共同生活を始める。

食事当番の役割などを果たしながらも、

ここでやっていくことの疑問と悩み、

そして親とこれからどうして

自分の気持ちをわかってもらえるのか。

転機を迎えたのは

同じ当番の先輩に相談したとき

「もっと早く引きこもりから

 卒業すればよかった・・・」

35歳になってもここで生活をしているが

同級生は社会で立派にやっているのにと。

それを聞いたあとに考えて決断したのは

休学せずに卒業研究をやることを

いまの目標にすることだった。

「やりたいことがない」を言い訳にしない

道を選んだのだ。

 

「NNN…」はシングルマザーがコロナ禍で失業して

食費や進学のための費用に苦しむ状況を

支援するためにフードバンクの活動を続ける

新潟県新発田市の男性(元市職員)と

その支援を受ける家族たちを取り上げる。

食べることどころか

生きることにも困っているのが

絶対的貧困

これに対して、住まいがあり

スマホなどの生活必需品があって

表面上からは見えない

相対的貧困」がある。

というより一人親世帯の半数が

親の年収が200万円未満という

現状があるにも関わらず

行政からの支援が十分でない世帯が多くなっているのだ。

だからフードバンクで食料品を支援することで

食費に不安のないようにして

学校や進学などに大きな負担をかけないようにする。

そうすれば子どもたちの「学ぶ権利」は守られるのだ。

しかし、相対的貧困

けっして目に見えるものではない。

だから社会的関心が薄く

それが原因で一家心中もたくさん起きている。

この大きな盲点を番組は投げかけた。

 

それにしても

これだけ書いていても

何のために

私たちは所得税や住民税を納めて、

買い物するたびに消費税をとられているのかが

わからなくなりますよね。

本当に困っている人がすぐに助かるのならば

税金をいくら取られても

文句は言いませんよ。

でも、生きるのが困難な人たちに

向かい合っているのは

みんな「民間」の人々ばかりなんですよ。

いったい国も自治体も何をやっているんだか。

第2のアベノマスクを配られても

「つかえない」じゃだめでしょう。

ちなみに「目撃…」のあの会社は

ハケンたちが新たな仕事先を見つけたために

雇用調整助成金を受け取れなかったのだそうです。

馬鹿げてますねぇ。

一生懸命に頑張っているのに

国は「自己責任」で切り捨てるようでは。

もはや言葉にならない。

 

これからも

生きることをあきらめない人たちに

心からエールを。

そしてもっと考えなければ。

 

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