クラスターを教訓に(千葉県北総育成園)

病院や福祉施設クラスターが相次ぎ、

都知事選挙の前には都内の永易総合病院の院長が

謝罪会見をしたり、

看護師の手記が新聞記事に載ったりと、

さらに東京女子医大の看護師の大量解雇の

騒動まで出たりするなど、

もはや「崩壊」状態ではということばかりが

ニュースで入ってくる。

 

その一方で、

クラスターが3月末に起きた

千葉県東庄町の北総育成園の

対策と職員派遣に関する報告会が

先月の15日に船橋市役所(運営自治体)で

行われたことを

16日の東京新聞の千葉地域面で伝えていた。

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3月27日に職員から陽性反応が出たことが明らかになり

28日に入所者26人、職員31人の感染者が出たことがわかった。

そこで31日に支援対策本部が設置されて

「施設内療養」を決めた。(重傷者は入院)

3月の時点では、陽性の人は入院で、

濃厚接触者は自宅で健康観察とされてきたが

知的障がい者を入院させるのは

環境に適応しない場合があるからだ。

 

「大きな決断だった。」

(杉森裕子船橋市福祉サービス部長)

施設内は「レッド」セミクリーン」「クリーン」の

3つのゾーン(区域)に分けたことなどの

説明や、

応援で同施設に派遣された市職員の

感染への不安や

「入所者の名前や顔、好みなどがわからず

 対応に苦悩した」ことから

万一の備えとしての

マニュアルが必要だとの声なども

話された。

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(上を含めて、写真は東京新聞16日千葉面より)

この日は

船橋市福祉施設職員約40名が

報告会に参加したが、

他の市町村も

おそらく注目したと思う。

なにしろ、

弱者対策は自治体にとって

逃れられない問題だからだ。

感染のみならず、その後の対応も

健常者のようにはいかないことや

なにより、施設で働く職員が

どのように対応していくのか。

そのために必要なことは何かが肝心になる。

 

感染が拡大しないために。

そして混乱を食い止めるためには

どうすれば良いのか。

答えはまだ見つからない。

出来ることをやるしかないのだ。

 

それにしても

コロナウイルスごときで

トリアージ」や「命の選択」が

語られるのはいかがなものか。

 

日常生活の支援を必要としている人の

感染や治療の対策をまずきっちりと

やっておくことが最優先ではないのか。

 

パンデミックよりも

命が知らぬ間に選別されることが

本当に恐ろしいことなのに。

 

それが無感覚になることを

許してはならない。

 

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(16日の読売新聞東葛面より)

 

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