その難民たちにもコロナ禍が襲いかかった

中近東。

パレスチナやシリア、そして

クルドなど、

紛争行為によって

ふるさとを追われて

周辺国でもキャンプ生活を送らざるを得ない

人々がたくさんいる。

先月の24日に放送されたNHKスペシャ

「世界は私たちを忘れた~追い詰められるシリア難民~」。

レバノンに逃れた難民たちが

同国が3月15日に非常事態宣言が出たことで

家族同士の虐待と分断で

ますます「生き延びること」が

困難になっていく現状が伝えられる。

最も驚いたのは

難民キャンプから臓器売買や売春という

仕事、というより

お金を得る手段がもうこれしかないという

現実だ。

逃れた国の住民になれず

思うように移動すらままならないことが

その理由になってしまったのか。

あらゆる国際機関や団体などが

支援を訴えたり可能な限りの支援を行っているが

コロナ禍が大きな壁をつくりそれを阻んでいる。

ますます最悪の状態が改善されず

キャンプへの襲撃事件も起きて

さらに難民は追い込まれる。

 

ある家族。

父を失い母は病気がち。

4人きょうだいだが、

兄はかって公安に拘束されたトラウマで

酒に依存し、妹や弟に暴力をふるい、

食事をひっくり返したり。

それでも母と妹(長女)は

兄を立ち直らせるために

必死に対話を繰り返す。

本当なら兄が仕事が出来て

家族を支えれば良いのだが

それさえかなわない現実があった。

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そしていまは

長女が感染予防のためのマスクを作る仕事を得た。

同じ難民たちに還元するためだ。

そしてこの稼ぎが生活を支える手段になった。

妹たちも野菜の皮むきをする仕事を

積極的に手伝うようになった。

「みんなの役にたつことをしていきたい。」

そこから生き延びる希望を

掴もうとしている。

 

我が国の首相は

「自助・公助・共助」とか言ってるが、

世界中にはそんなことを口にしなくても

苦しい環境で悩みぬいて

周りのために生きることが

自分の幸せになると信じている人が

歯を食いしばっている。

問題はその人たちのために

何をすべきかということを

考えない人がとても多いのだ。

とくに大統領とか首相とか

誰が見ても偉い人ほど

考えないのだから

本当に困る。

 

私を含めて、下々の人間は

自分の感染対策だけでも

精一杯の状況だ。

どうか国際協調で

難民たちに温かい支援の手を

差し伸べてください。

 

www.nhk.jp

www.amnesty.or.jp