高校生から「沖縄に無関心 やめよう」

7月5日も東京新聞で、とても心に引き付けられた

高校生(東京都在住・17歳)の投稿文があった。

沖縄の修学旅行中に平和学習の講演会でうとうとしている人達に対して、

怒りとあきれを感じた。だが、

自分もまたニュースで流れる沖縄の問題を

関心を持ってみたことなんか一度もないくせに

「よく言うよ。」ともう一つの私がつぶやく。

無関心は残酷だが当事者の気持ちになって考えることは難しい。

沖縄に行き現地の人に聞いても

飛行するオスプレイをちらっと見て

うるさい、くらいしか思えない。

そして政府も沖縄以外の国民が

この無関心を何とか変えたいと思っているから

ボランティアで講演会を開いていることも困ったことと考えた。

 

帰ったあとで政治経済の授業を受けて

やっと沖縄問題の難しさを理解してきた。

悲惨な(米軍がらみの)事件が起こっても

憲法は国民を守ってくれなかった。

「じゃあ、だれが守ってくれるのか。

 それは本来、私たち本土に住んでいる人の役割である。」

世界でどんな問題が起こっているかと聞かれて

も私は黙ってしまう。それが無関心の証拠である。

日本に関しても

その問題に対する正しい知識だって持ち合わせていない、

良い悪いと決める判断材料が蓄積されていないことが問題であると指摘。

これからは日々流されてくる大量のニュースをそのまま流さず、

しっかりと受け止めていきたいと最後に結んでいた。

 

これからの10代、20代は沖縄県民であっても

忌まわしい沖縄戦の記憶を語ることが出来る人が

少なくなってきている。

だから学校での平和学習で初めて知ることが多くなるが、

身内からその体験を聞くことと

学校で参加させられるとでは知ろう、考えようとする

意欲や関心に個人差が大きく出来てしまう。

そして沖縄以外では広島・長崎を除いて

戦争と平和に関する教育については

自治体によってバラバラな状態になっている現実がある。

大阪府(市)のように、今の知事と市長による

フェイクまがいの資料館(ピースおおさか)への

改ざん行為で日本の中国・朝鮮に対する加害責任を

全く教えようとしないケースもあり、

広島でさえも原爆資料館の中の被ばく者を模した

人形を「陰惨だから」といって、

リニューアルの時に展示から外したときには

賛否両論が多く交わされた事例もある。

(8月6日の学習登校日も先生の働き方改革のために

 やめたというニュースもあった)

その中で国内外の戦争・紛争・防衛に関する問題が

ニュースで流れても、学生はおろか

普通の大人でさえも関心を持たないことから

テレビでそれらを流さないことが多くなり、

そのかわりにネットで根拠のないデマ情報を信じる人が多くなって

それが戦争と混乱に拍車をかける根拠になっている。

一部の国家がそれを利用して

意図的にそう仕掛けている情報もよく聞かれる。

その中でこの高校生は良いところに気が付いたと思う。

沖縄を巡る問題は決して一筋縄ではいかない。

だからこそニュースからさらに本や資料などで

関心を深めていくのが一番なのだが

なかなか難しい、だから少しづつでも

できることから長く続けてほしいと思う。

そしてまた沖縄に来てここから

ヤマトゥとウチナーとが、

どのようにつながりあえるかを考えてくれれば

大人の一人として有難いと思う。

shiraike.hatenablog.com

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