毎月届けられる「革新懇通信いちかわ」の
最新197号(7月25日付)の記事の中に、
「ブラジルのセーフティ・プログラム」があった。
会員の今井晴美さんが25年ぶりに帰省した時に知ったことが
記述されているのだが、
貧しくスラム街がある国のイメージに反する充実さがあった。
まず生まれた時から所有する
IDカードを見せれば、60歳以上は
地下鉄、バス、電車が
すべて無料。
学生は半額、小学生以下は無料。
日本のマイナンバーは身分証がわりになってもここまではいかないし、昔は高齢者は無料だった公共交通機関も今では一部負担になっている。
ブラジルの公立病院は診察・薬・CTは無料で旅行者(山口さんも体験した)も無料。
大学病院に登録すれば
インプラント含む歯科治療も
無料で受けられる。
貧困世帯の命が守られる手段が
日本とは段違いだ。
さらに公立の小学校から高校も
無償。と書くと
日本もそうじゃないかと言われるが、向こうは自治体によって差がないし、
給食も無償、ユニフォームもただで支給され、掃除も生徒ではなく
政府の職員がやってくれる。
小学校では授業が始まる前に
牛乳やココアを飲む。
これも貧困児童の栄養対策に
つながるわけだ。
そして日本では
生活保護は現金で渡されるが、
ブラジルは世界有数の農業生産国を生かして、
サコローン(PAA)というやり方で米5㎏、豆1㎏、小麦1㎏など
5~6種類の食料がもらえる。
しかもこれらはゼロ・ハンガー政策として、
小規模農家から国が農産物を
購入して学校給食や危険状態に
あると分類された人々に提供する
調達プログラムで行っていると
いうから凄い。
貧しいからといっても国民を
助けるという姿勢が国家にあると
いうわけだが、
日本はこれらのほとんどを
民間のNPOに丸投げして
何のために税金を納めているか
わからない状態が続いている。
それで見えない貧困が深刻だと。
参院選でもこの問題が
争点にならなかった。
このブラジルの例がもっと
日本でも議論してもいいのではと
今更ながらそう思う。
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