昨年12月11日の東京新聞夕刊でエッセイストの酒井順子さんが
立食パーティーで同席した20代女性が
大量の料理を出してパーティーが終ったら
大量のフードロスが出るのではと思うと
涙が出るほど気分が落ち込むという話を聞いたことから
中高年と違い、生まれた頃から環境問題を
人生のかなりの割合で過ごしている。
さらに将来を考えると
「自分事」としてどうしても考えてしまうことから
「SDGs鬱」状態になるのだと。
そのパーティーを終えた後に筆者が見つけたのが
「夜のパン屋さん」。
9日に都々逸教室に行く途中で買った
「THE BIG ISSUE(ビッグイシュー)」に
詳しく載っていた。
2020年10月から始めたそうで
複数のパン屋さんからその日に残りそうなパンを買い取り
閉店後の夜に売ることで
フードロスを減らし、さまざまな事情を抱えた人たちの
仕事の場にもしたいという試みなのだそうだ。
最初は神楽坂(新宿区)の「かもめブックス」の軒先に
パンを並べて売り始めたのが
いまでは大手町・田町などでも売るようになったそうだ。
(週1~3回)
枝元なほみさんが中心になって活動が行われているが
福祉で重要視される「助け合い」を
してあげる側とされる側に分かれるのではなくて
誰もが一緒に混ざり合うことを大切にしたいのだと。
このパン屋さんにはビッグイシューの販売者や
コロナ禍でバイトがなくなった大学生などが
スタッフで13名になり、ここで働きたいと
連絡をもらうことのあるそうだ。
夜のパン屋さんを知ってもらうことは
環境問題を重々しく考えるのではなく、
「ゆるっとしたつながり」を
世代を越えて作っていくきっかけになりそうだ。
ちなみに私も昼食用のパンは
期限切れの割引品や「てまえどり」で購入している。
これもフードロス対策のうち。
出来ることから「自分事」になるのが
いちばんだ。