地震だ事故だで
すっかり忘れていた新春恒例の
宝島社の新聞一面広告。
今年はこれだ。
(きのうの読売新聞朝刊より。)
「それでも、ニッポンはいい国だ。」
「この国は、これからだ。」
横山大観の富士山の絵を使っている。
新しい年が始まったとたんに
大きな災厄で
暗いスタートになったからこそ
「それでも」というメッセージは
まるで今年の日本は
大きな激動に包まれてしまうことになるかもしれない。
それでも、いい国だと信じて
絶望するのはやめよう。
そういえば昨年は
「憧れるのはやめましょう」というのが
流行語大賞にノミネートされたが
隣の大国をうらやましがるくらいなら
自分の生まれた国の良さを見直して
そこから立て直していきましょう。
いまの状態が満足できないのなら。
まさに意味深だ。
まさかこんな状況になることを予想したわけではないが
それでも被災地だけでなく
すべての日本人にわかりやすく伝わるのでないかと感じた。
もっとも能登半島はいまだに苦しい状態だが
救援活動はあきらめることなく続いている。
「『令和6年能登半島地震』発生から5日。
被害の大きかった沿岸地域や、道路が寸断され孤立している集落など、
いまだ状況が十分に把握しきれないエリアがあります。
ピースウィンズ(私が寄付した団体)が運営する
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”・緊急支援チームは、
行方不明者の捜索活動と医療支援を継続しながら、
離島含め活動拠点としている
珠洲市周辺で支援が行き届いていない地域の被害状況を確認するため、
ヘリコプターを使っての調査も実施。
また、急務となっている物資支援を加速させるため、
海路からの輸送ルートを確保し、船舶による物資支援を開始しました。」
「医療チーム、レスキューチームは、
それぞれできる支援を続ける一方で、
もっとも急務とされていた水不足に対し、
昨日から給水支援が急ピッチで進められています。
ピースウィンズは、これまでの災害支援でも連携してきた
アクアデザインシステム株式会社が本部のある高知から浄水装置を持ち込み、
避難所で給水が可能となりました。
TDSテスター
(水中に含まれる不純物を測定するもの、数値が低いほど不純物が少ない)
で検査すると、原水は178の数値を記録。
一般的な水道水の場合、50~60程度が通常のところ、
今回設置した装置を通した浄水をテストするとわずか2という数値で、
一般的な水道水よりもはるかに綺麗な水が提供できるようになりました。」
「給水装置を設置した珠洲市内の中学校の校長からは、
次のような感謝の言葉が述べられました。
『水は飲み水だけじゃなくて何にでも使う。
ここには、別の企業から支援でもらった大きな水のタンクがあるので、
ほかの避難所の人たちも水を取りに来ていたから、
いくらあってもすぐになくなっていた。
本当にありがたい。水は冷たいけどね、心はあったまるよ』
給水は、健康面だけでなく、深刻な問題となっている
衛生面の改善にもつながり、
これまで劣悪だったトイレ環境も大きく改善されることが期待されます。
先の見えない状況のなか、
被災者の方の気持ちが少しでも前向きになればと願ってやみません。」
(きのう届いたレターより。)
せめて被災者がこの新聞広告を見てくれればと
思うのだが。