踏みとどまった「原発60年超運転案」たった一人の良識ある反対で

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原子力規制委員会(規制委)は8日の定例会合で、

 原発の60年超運転に向けた

 新たな規制制度案を正式決定するかを議論したが、

 石渡明委員が『安全側への改変とは言えない』と述べて反対し、

 決定を見送った。

 来週、定例会で改めて議論する。

 規制委の重要案件で意見が割れたのは、極めて異例だ。」

9日の東京新聞朝刊1面にでっかく載っていたのは

この上のHP記事で

書き出しはこのカッコ内である。

私は60年を超えて老朽化した原発を動かすのは反対で

記事でも意見公募(パブリックコメント)では

2016件の大半が制度の見直しに反対しているということが

伝えられた。

shiraike.hatenablog.com

しかしこの日の定例会はこれらの意見を無視する形で

規制案の内容を変更することなく

それを正式決定するかどうかを「諮った」というから

国民世論を無視する気が怒りが湧いてくるが

石渡委員は

「今回の改変は科学的な新知見があって変えるものではない。

 運転期間を法律から落とすことになり、

 安全側への改変とは言えない。われわれが自ら進んで法改正する必要はない」

と意見を述べたという。

地震の専門家としての知見からの「待った!」ということで

規制がなしくずしになるのを見抜いたということか。

(過去に日本原子力発電敦賀原発2号機の審査で、

 地質データの書き換えが判明した時に審査の中断を提案し、

 昨年11月に規制委事務局が新規制案について

 電力会社からの意見聴取を提案した際も、

 「時期尚早」と反対したこともある。2014年から委員を務める。)

踏みとどまったことは大きい。まして

自然災害への懸念からの反対意見は無視することは

許してはいけないことだ。

今後も規制委の議論に目を離せない。