テロには緩い!ニッポン原子力発電所の「恐怖」と「危険性」

きのうは山際大志郎経済再生担当大臣が辞任したが

日本がなかなかやめられない原発にまつわる話を。

 

「『子どもだましの稚拙な偽造』

松江地裁は8月9日、そんな言葉を使って判決を出した。

被告の会社員は昨年末に有効期限が切れた

運転免許証を偽造し、

今年5月に(中国電力の)島根原発原子力発電所)に入ったとして、

有印公文書偽造・同行使などの罪に問われた。」

同月24日の東京新聞こちら特報部」では

上の事件など様々な事実から

日本における原子力発電所

「テロリスト」に襲われる危険性がありながら

それが政治問題どころか原子力規制庁でさえも

問題視しようとしない「恐怖」を伝えていた。

島根で起きた例は、原発敷地内のカラスの巣を撤去するために

下見のために来る前に免許証の有効期限欄の一部を書き換えて

カラーコピーをしてから免許証に貼り付けたということで

普通だったら「悪質な不法侵入」として許されないはずだったが

子どもだましと断罪した割には執行猶予つきの判決となり、

原子力規制庁も「4段階のうちでもっとも軽い」と判断。

当然ながら地元の市民団体から「不信」の声があがったのは当然だ。

2020年9月には東京電力柏崎刈羽原発

男性社員が同僚のIDカードを使って

心臓部にあたる中央制御室に不正入室。

その時に侵入検知装置が多数故障したことが判明。

これには原子力規制委員会も昨年4月に

事実上の運転禁止を命じたが、

本当なら厳しいガードで他者の勝手な侵入を許さないはずの

原子力発電所のイメージが完全に崩壊どころか

テロにいつ襲われてもおかしくない

危険性をはらんでいるということだ。

この上の記事では

原子力規制委員会の更田豊志委員長が

柏崎刈羽のIDカード不正について

「核物質防護の世界は、

 テロリストが入れる状態にあったかではなく、

 実際に入ったかどうかを重く見る。」という

まったく意味不明な発言を国会答弁で説明したということが

書いてあったが、危機感が「まるでナシ男ちゃん」である。

つまり、どんなテロリストであっても

大きなリスクを負って核物質を操るようなことは

やらないだろうとタカをくくっているようだ。

さらに今年3月の国会(参議院議院運営委員会)では

山中伸介規制委員が、日本の原発について

「武力攻撃に対する規制要求はしていない」と答弁している。

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すなわち日本の原発

戦争で攻撃を受けないし、テロリストの標的には入らないという

思い込みがいまの政権や与党のなかにはびこっていて

再稼働を「加速化」するためには

そういう対策が「じゃま」だということらしい。

 

8月24日にロシアによるウクライナ侵攻が

半年を超えることになったが

プーチン大統領核兵器の使用をちらつかせながら

ウクライナ国内の原発の攻撃を繰り返している。

日ごろからテロ対策をどうのこうのと言ったりやったりしている

いまの日本の権力は原発に対しては「緩い」というのが

重大なことであり

もっと問題にされるべきであるが

いまや「統一教会」と「安倍元首相の国葬」で

現政権の「緩さ」が大きな問題になっている。

そしてあの福島の大事故も

原子力行政の「緩さ」が招いたものなら

きちんと反省しなければならないのが

いまでは逆になっている。

この「緩さ」のツケが回ってこないようにするためにも

脱原発」の声をさらに大きくしなければ、と思う。

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