メーデーに思う

きのうはメーデー、ということもあって

家でのんびりと録画していたビデオを見た。

本当なら集会に参加してパレード行進をするのだろうが

私は社会人になってもそういうことをしたことがない。

労働組合(労組)から強制的に参加させられたことがないし、

もう10年くらい前から非正規労働者になっているからだ。

もっとも最低賃金を1500円に上げろと訴えた

デモに参加したことがあるが

メーデーとは別の日のこと。

2016年12月のことだった。

jisin.jp

東京新聞の1面トップは驚いた。

最低賃金(最賃)の伸び率が

春闘における賃金上昇率に後追いされるという傾向が、

2007年から定着し

非正規の春闘はますます苦しくなっている現実が

明らかになったのだ。

www.tokyo-np.co.jp

「労働専門のシンクタンク

 労働政策研究・研修機構の荻野登氏は

『07年ごろまでは春闘の賃上げ額を前提に最賃が決まっていたのが逆転した』と説明。

 理由としては『近年最賃は経済対策として継続的に引き上げられており、

 労組が組合員の時給が追い抜かれないように

 最賃改定額を意識した要求を続けた結果』と分析した。

 連合系労組の非正規担当者は

 『貧困対策だった最賃が今は、

  パートの賃上げを要求する際の最も重要な根拠になってしまった。

  賃金は本来、労使主導で決めなければならないのだが…』

  と複雑な心境を漏らす。」(上のHPより抜粋)

2007年から政府が

最賃を引き上げる方針を示して

まず1000円(全国一律で)も目標にやったら

非正規の賃金も上がったのは事実。

しかし、

「神奈川県内の生協で食料品などの配送をしている

 パート女性(48)は『時給が上がるのは秋という印象が強い』と語る。

 昨年秋に時給が最賃に抜かれそうになった分を補うため、

 10円賃上げされたという。

 この結果、女性の基本時給は、同県の最低賃金と全く同じ1040円になった。」

(同)

つまり、最賃が賃金(給与と同じ)を決めるカギとなるならば

もう春闘はいらないということになる。

だが、正社員は労組を通じて

あいかわらず経営側と春闘をやっていて

景気の良い結果を出し続けているのだから(今年はそうだった)

正社員と非正規の格差はますます見えないところで

開き続けているのだ。

www3.nhk.or.jp

実は私の時給は5月から

150円上がることになっている。

しかし相次ぐ値上げや税金や社会保険料のアップが

避けられない現状では

まさに「雀の目に涙」(アリかもしれない)なのだ。

ちなみに全国47都道府県で最賃が1000円を達成したのは

東京と神奈川だけだ。

全国一律の最賃1500円の道はまだ遠いが

春闘に期待できないのなら

最賃を上げる訴えをますます強くしなければならない。

【2021年度最新版】全国最低賃金一覧 & 全国ランキング

job-medley.com

www.tokyo-np.co.jp