#日本アンデパンダ展 の特別展示から( #日本美術会 #民美 #広島 #原爆 #基町高校 #青山 #300日画廊 #福島第一原発事故 #汚染水 #処理水 )


f:id:shiraike:20240410231026j:image

日本アンデパンダン展について最後に。

通路沿いに2つの特別展示もあったから。

まず日本美術会の付属研究所「民美」の生徒展。

御茶ノ水駅の近くにあるとのことで

昔は学生たちが主体だったが

いまでは定年などで人生を一段落させた方々が

学ぶことが多くなったそうだ。


f:id:shiraike:20240410231133j:image

人物表現基礎コースの

「座る人」日高昌子


f:id:shiraike:20240410231230j:image

別の角度で東京ミッドタウンを背景に撮ってみた。

また水彩画で強く引き付けられたのが


f:id:shiraike:20240410231301j:image

「あと9秒」小山美津枝

原子力爆弾であとどれくらいで人類が滅びるかを

24時間の時計で換算すればどうなるかの例えだが

柔らかくそれを描いたことに

核廃棄への願いが込められている。

www.mimbi.info

他には広島市立基町高等学校被爆者の証言から

絵画でその時の状況を再現した展示も。


f:id:shiraike:20240410231404j:image

「ああ!幽霊だ!!」(2012年)

65回生3年次の高山愛季さんが

笠岡貞江さんの証言で描いたもの。

はだしのゲン」にも出てきた

被爆者の悲惨な状況がそのままに。

「父のために畑にトマトを取りに走っていく時、

 白い幽霊の行列が目の前の行進していた。

 その場は逃げたが、後から考えてみると、

 それは皮膚がはがれて垂れ下がった腕を前に出して歩く、

 灰をかぶった被爆者であった。」


f:id:shiraike:20240410231513j:image

「私は地獄に迷い込んだんじゃろうか」(2017年)

宮本陽菜さん(70回生3年次)が

篠田恵さんの証言に基づいて。

大火傷を負った母と弟を乗せるために

大八車を引いて爆心地の方向へ向かっている途中で

ゆらゆらと蠢いている集団を見た。

これもまた大火傷を負った被災者たち。

当時11歳。これには「生き地獄だ」と思った。

本展示に戻ってこちら。


f:id:shiraike:20240410231558j:image

この看板はほんとうにあった画廊のものだ。

なんでも1年後に取り壊しになるからと

格安で借りられたことで

300日画廊と名付けられ

期間限定で多くの作品が展示され

なくなったあとは別のプロジェクトが

この歴史を残している。

そのスペースでは編み物と詩の朗読、

あとはチェロ演奏もあったが

こちらは聴くことが出来なかった。

www.300days.jp

最後に会員の遺作の展示より。


f:id:shiraike:20240410231644j:image

浅川光一(1933-2023 享年89歳)の

「汚染水」

見えない排出されたあの水は

その海の色を重く変えようとしていることを

暗示しているかのようだった。

合掌。


f:id:shiraike:20240410231724j:image

(この項は終わり。)

shiraike.hatenablog.com