おとといに、日経平均株価(225種)が大幅反発し
、一時3万8924円を付け、
バブル経済期の1989年12月29日の終値での史上最高値を超えたという
ニュースが入った。
その実感はまったくない。
円安による輸出関連企業の大幅な好況と
外国人投資家が大量に日本株を買ったことと
新NISAの影響があるということだが。
(ハイテク株なんて嘘だろう。個人的な見解で恐縮だが。)
きのうの東京新聞朝刊1面を見ると興味深い図があった。
家計における金融資産保有比率の変化をグラフに示したものだが、
過去最高の株高を記録した1989年度(平成元年!)は
約980兆円。それに比べると昨年度(2022年度)は
約2060兆円と個人資産の単純統計は倍増しているのだが
「株式等・投資信託・受託証券」の比率は
昨年度の方が1989年度よりも少なくなって
むしろ「現金・貯金」を持つ割合が多くなっている。
もちろん理由は明白だ。
あの頃私は大学生で「財テク」ブームに溢れていた
当時の空気とはまったく無関係だった。
上の世代が株式や不動産に積極的に投資するほど
羽振りの良い雰囲気が充満していた。
いまでは先行きの見えない雰囲気があるから
現金預金に頼ることが多くなっても不思議はない。
それにバブル崩壊でひどい目にあった記憶がある人達が多いこともある。
どだい景気があがるための本質的な経済の要素が全く見えない。
それこそ台湾有事による軍事景気しかないのではと
陰でいまの政府が企てているのではと考えてしまう。
賃上げをしても値上げ分にすべて吸い込まれてしまうようでは
景気が悪いままで当たり前だ。
そしたら日銀総裁が「いまはインフレの状態」と居直ってしまった。
しかも景気の好循環に自信があるということで。
あのねぇ、インフレの状態ということは
大幅な人件費の上昇がなければ
消費の拡大はありえないのですよ。
要するに日本は正攻法で経済の安定化が出来ない国になったということ。
心して自らの財産防衛が出来なければと
改めて実感した。