大阪心療内科(精神科)クリニック放火殺人事件から1年経って

2022年も残り少なくなってきたが

昨年末に起きたやりきれない事件のことを

すっかり忘れてしまった。

大阪・北新地のビル放火殺人事件で

西梅田こころとからだのクリニック」の

院長やスタッフ・そして通院していた患者ら

26人が犠牲にあった、この一件である。

shiraike.hatenablog.com

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おとといまでこの関係の記事を見ていたが

容疑者がこの事件で死去したことで

真相を究明できぬままに終わってしまったが

それ以上にクリニックを頼りにしてきた

たくさんの患者たち(事件当時)が

行き場を失ったことも

大きな問題として残ってしまった。

亡くなった西沢弘太郎院長は

グループワークなどを取り入れて

同じ悩みを持つ患者たちがその思いを共有することで

職場復帰を目指すという方法が

まさに「駆け込み寺」のように

頼られる存在になっていったという。

院長の妹さんが遺族の方に会ったときに

自分の考えていた患者のイメージとは

違っていたという。

それだけクリニックは

患者たちに明るさを取り戻してきたが

自分は院長のように向かいあうことは出来ないと。

損失は大きかったのだ。

そして被害者支援も大きな課題だ。

補償にも壁があり、あらゆる家族(遺族)に

十分に適用されないことが多い。

www.yomiuri.co.jp

上のHP記事では夫が心身ともに不調で事件が起きる

一年前に退職したケースだ。

クリニックに通うことで復職へ希望を持つはずが

犠牲に遭い、国が支給する「犯罪被害給付制度」では

平均額(一時金として660万円)よりも

さらに減らされる。苦境が襲ってきたところで

「一般社団法人・犯罪被害補償を求める会」(神戸市)

を知り、活動に参加し

逸失利益」による算定の導入による

制度の見直しを求める要請文を提出するなどしている。

私たちは精神疾患で苦しむ人々を他人事として見るどころか

生産性がないとして排除してきた歴史がある。

それに対して西沢院長はそれを否定することを

医療行為で行ってきたのだ。

その遺志と仕事を、これから先は

多くの精神科医が引き継いでほしい。

そして犠牲にあった患者遺族が

いま以上に社会から排除されることがないように

してほしいのだ。

tetsu540.wixsite.com

www.jcp.or.jp