説明不足だらけの福島原発事故「汚染土」県外実験

私も現地で何度も写真を撮った

フレコンバッグの中の除染したあとの

福島第一原発事故の「汚染土」について、

県外の3つの施設で再利用の実証事業をやるという。

その3つとは、

東京の新宿御苑の花壇・茨城県つくば市の国立環境研究所と

埼玉県所沢市環境省環境調査研修所。

所沢のほうはおとといに行った狭山市との距離が近い場所だ。

ではどういう方法なのか?

1mの深さの溝を掘って、遮水シートを敷いた上に

汚染土を埋め込み、50cmの深さになったところで

ふつうの土で覆いかぶせて

放射性物質が漏れないようにするというらしいが

16日の夜に現地で説明会に参加した住民からは

説明不足による不満の声がたくさんだった。

それ以前に参加できた住民は研究所の周辺に住む

わずか1200世帯のみで(56人が参加)、

しかも回覧板によるおしらせだったことから

情報公開とは真逆の対応に

同じ所沢に住む住民からもその対応に不満の声が続出している。

「ニュースを見て、市役所に問い合わせて説明会を知った(以下省略)。」

実際に最後まで参加した住民からも

環境省は『安全』と繰り返すばかり。納得がいかない。」

「なぜ福島県外に出す必要があるのか。

 風評被害を含めて(所沢)市全体の問題。

 広く市民の声を聞くべきだ。」

この実証事業で中間貯蔵施設にある

約3分の2の汚染土が再利用へと加速するらしいが

その基準は放射性セシウム濃度が

1㎏あたり8000ベクレル以下と

あまりにも数字が大きく、これが風評被害に拍車をかける。

先駆けて行われている南相馬市の実証事業では

同様の盛り土造成の再利用で放射性セシウム

空間放射線量がおおむね毎時0.05~0.07μ㏜しか出ていないから

安心してくださいということだが、

安全管理に自信があるのなら所沢に住む全ての住民を対象にして、

説明責任を果たすのが当たり前というものだろう。

こちらもおとといに買った

埼玉新聞朝刊一面の記事から。

説明会の前に報道機関に対して

実証事業の予定地を公開したという記事と写真だ。

環境調査研究所の芝生広場の一画で

約65㎡の広さを確保して行うと記事より。

防衛医大側から北へ約35m。

東京電力パワーグリッドの志木支社所沢事務所から

西に約5mの位置にあるとのこと。

しかし、この一画だけで済むのかという疑問もあるし

あのあたりも西武線の車窓を見る限りでは

たくさんの住宅が密集しているのではなかろうか。

これから先も不満や不安や抗議が鎮まることは

けっしてないはずだ。

今以上の誠意ある態度が政府環境省に求められるが

果たしてどこまで出来るのやらだ。

www.tokyo-np.co.jp

www3.nhk.or.jp

josen.env.go.jp