コロナ禍で
いまの「緊急事態宣言」では感染拡大がおさまらないので
もっと国が強力な権限を持てる法改正や
改憲をすべきだとする
物騒な論議が起きている。
私はこれには反対だ。
これを許せば日本は中国のように
国家のワガママで人権や民主主義を破壊する
いわばアメリカのバイデン大統領の言ってることの
逆の道を歩む恐れがあるし、
そうでなくても、スガ政権は何をやっても
「やってる感」ばかりで
今ある「国難」に目を背けるようなばかりしか
やる気がないからである。
先月２５日の東京新聞朝刊一面は
自衛隊・米軍の基地周辺や国境離島の土地利用を規制する
法案を国会で審議し、今国会の成立を目指すのだと。
要するに基地やその関連施設・原発から半径1ｋｍ以内を
「注視区域」に指定して、土地利用者（取得・所有）の国籍を
拒否させないという「権限」を与え
そこから電波妨害などが行われる可能性があるかもしれないと
認められた場合は中止勧告や命令を出し、
従わない場合は罰金または懲役（最高二年）刑を科することが出来る
ということだ。
ここまで書くと
「いまは中国が何かを仕掛けてくるかわからないから
いいことじゃないか。」と
早合点するネット民が多いが
問題はここからだ。
「対象施設や、組織を阻害する行為、
調査内容などの具体的な内容は
法成立がに閣議決定する
基本方針で定める」
つまり閣議決定しだいでは
ひょっとしたら
「沖縄はやらないが対馬は
韓国人が土地を買い占めてるようだから
注視区域にする」とか
「都心にある駐屯地や施設はやるが
地方のほうは心配はいらないからやらない」とか
つまり時の政権の都合のいいように
土地の所有や売買などをコントロール出来る。
まさに「私権制限」という違憲行為だ。
政府は区域の指定には「経済に配慮する」と
条文に入れるとしているが
立憲民主党などの野党は
そんなのに配慮していたら
法の目的に反するとして
抽象的な部分を詰めなければ
法案には賛成できないと（渡辺周議員）反発し、
専門家からも、
法成立後に具体的な方針を閣議でやることは
法治主義に反するという意見もある。
（呉東正彦弁護士のコメントより）
ハッキリ言って
私は秋（たぶん）の総選挙を控えて
自分の固定的な支持層に対して
ちゃんと国難に対処していますよという
「やってる感」を演出するために
無意味で効果のない法律を作っただけで、
土地規制に関しては
やる気はまったくないと思う。
一昨年だったか、宮根誠司が
「銀座の不動産の大半は中国人が
投資目的で買い占めている」とかいう
ドッキリ発言をしていたが
いまや日本の不動産は
外国人投資家が結構所有しているという噂が
後を絶たない。
また前述の対馬については
韓国が自分の領土だと主張する声があるとして
「産経新聞」や「正論」などが厳しく叩いていたが、
地理的かつ歴史的に韓国に近いことから
土地所有が存在するのは当然のことであるし、
日本側がその危険性を指摘した事実もない。
ましてアメリカは日韓ともに
安全保障で強固な関係を構築したいから
注視する必要がないのである。
それに何と言っても、尖閣諸島を
「悪夢のような民主党政権」が
国有化したその後はどうなったか？
中国は依然として海警や海軍を利用して
揺さぶりをかけている。
果たして国はどうするのか。
あの日米首脳会談でも
護るのはあくまでも自衛隊。
台湾海峡が危なくなったら
米軍はそれどころじゃない。
だから具体的な話が「ジョー」「ヨシ」から
出なかったのだ。
まさに土地規制法案はコロナ禍に有効な策を打てない
スガ政権がやることではないのだ。
日本は東京五輪成功のために
ＩＯＣからの中国産ワクチンの接種の提案を
拒否した。
ＥＵからのワクチン輸入も
「今年初め以降、5000万回分を超える量の
新型コロナウイルスワクチンの日本向け輸出を承認した。」のに
いまだに１０００万回（しかも一回目！）分しか
接種がされていないなどの混乱が続いている。
こんな政治の「やってる感」に付き合っている
余裕なんてないのだ。
その法律の根拠となる「基地利用の阻害」に関する
具体的な要件があいまいになっていることを問題だと指摘した。
防衛省周辺が適用の範囲外になったことにも疑問を示す意見も出ている。）
基地周辺の土地規制の論点は？ 与野党が阻害行為の例示求めるも政府は明確に答えず...法案審議入り：東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
日本のワクチン接種遅れに批判強まる－大量のＥＵ製が承認済みと発覚 - Bloomberg
＜社説＞安保区域を規制 私権侵害を危惧する：東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
