労働組合潰しのための不当逮捕と長期拘留を許さないために!

突然の逮捕、

身に覚えのない恐喝、強要、威力業務妨害

そして641日に及ぶ長期拘留。

89人の仲間たちまで不当な逮捕が及ぶ。

しかし、結局は保釈。

その後の裁判で不当判決

これは生コンクリート協同組合(生コン)が

大手ゼネコンとセメント会社の

横暴と安全性を無視したやり方を押し付けられるやり方から、

業界の健全化と働く現場を守り続けた

連帯ユニオン関西地区生コン支部(関生支部)の闘い。

それを一冊にまとめたのが

同労組の委員長である

武建一著「大資本はなぜ私たちを恐れるのか」

旬報社・新刊)であった。

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日刊ゲンダイ週末特別版(1月11日発行)でも

佐高信さんが書評を寄せているが、

著者の武さんは労組の委員長として

賃上げと職場環境の改善を進めたと同時に、

中小零細企業の寄せ集めで

大手資本になすがままにされた

生コン業界のあり方まで改善させた。

業者同士で協同組合をつくり

協組と労組が一体となって

生コンの価格の安定と品質保持と安全性の

追及、そして「アウト業者」を増やさない

闘いを続けている。

あの阪神淡路大震災のときは

現地調査を労組単位で行って

「シャブコン」と呼ばれた

水分を多く入れたために強化性がなくなったことで

地震で倒壊した資材と、ゴミや不純物が入った

コンクリートなどがたくさんあったことを

取り上げ、

二度とこういうことを起こさせないための

問題提起までしている。

しかし大資本のセメント業界は協組を巻き込んで

武さんを警察・裁判所・マスコミどころか

ネトウヨ(著書では日本第一党瀬戸弘幸が名指しされた)までを

利用して、関生支部潰しを仕掛けた。

これが2018年8月に起きた

不当逮捕と長期拘留のことである。

(釈放は昨年5月29日。)

 

この件については

現在も刑事裁判が進行中であるが

関生支部も国・滋賀県京都府和歌山県に対して

総額2000万円の損害賠償を求める

訴訟を起こした。

まさに半沢直樹ではないが

「やられたらやり返す」を誓い

決して泣き寝入りしない闘いを継続させている。

 

生コン業界は世間的に

あまり関心を持たれることはないが

実はここでも非正規労働者が多くなり

低賃金・長時間労働・低待遇が多くなり

新国立競技場の建設で自殺者が出たのも

不健全な業界の体質が蘇ったからと

武さんも指摘している。

こちらとしても他人事ではない。

業界の事情が悪化すれば

外環道工事の陥没騒動などにもみられる

私たちの安全が脅かされる危険性が

ますます多くなる。

 

労組つぶしはかならず

私たちが共有する「当たり前」が

崩壊することを忘れずに

武さんたちの闘いを出来る限り

応援と連帯を送らなければならない。

読み終えてそう感じた。

連帯ユニオン 関西地区生コン支部 (kannama.com)

「ストの事前共謀」で有罪 関生弾圧 大阪地裁が反動判決 - 週刊『前進』 (zenshin.org)

これは関生だけの問題ではなく、すべての労働組合、市民運動に仕掛けられた弾圧。モノが言えない暗黒の時代が近づいている!「労働組合つぶしの大弾圧を許さない!12・8集会」 | IWJ Independent Web Journal