東日本大震災 死者を弔いつづけた托鉢僧がコロナで・・・

24日の東京新聞朝刊一面に衝撃的な記事を見た。

ここにもコロナ禍が襲ってくるとは。

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望月崇英(しゅうえい)さん。

東日本大震災前から銀座で托鉢僧として

修行同然の生き方を行い、

震災後は仙台の海岸をはじめ

被災地でも弔いのための祈りを続けていた、

しかし昨年12月末に体調に異変が起こる。

救急車で病院に、そこでコロナ陽性反応が出たのだ。

その時は点滴を受けて入院せずに済んだそうだ。

しかし年明けに友人である高田顕治さん(67歳)に

「救急車を呼ぶ」とメールをしたきりで連絡が途絶える。

18日に帰らぬ人となった。享年66歳。

高田さんは望月さんの遺族からそれを知ったのは

亡くなった直後だそうだ。

 

望月さんは若い頃、

ミュージシャンを志してニューヨークに渡ったが

夢はかなわなかった。

しかしアメリカに20年居続け様々な仕事をして、

帰国後に風間深志さんのパリ・ダカールラリー

助手もするなど異色の経歴がある。

僧になるきっかけは

アルバイト先の古着屋で

知り合った僧侶に促されたのがきっかけだ。

これも普通では考えられないことだ。

風間さんも驚き、

人の苦しみを救い

生きがいのある生活を目指したのだろうと

思ったという(記事のコメントより)。

山登りと釣りが好きで

根津甚八さん(故人)とも交友が深かった望月さん。

托鉢は高田さんの焼き鳥屋で配達弁当をつくってから

正午から4時間。

昔から馴染みのある場所だからと

銀座の和光前を選んだと高田さんに話していたと。

 

「死は本当に近いところにあると

 彼に教えられた。」(高田さん)

いまでもその死に衝撃を受けていると。

「まだ、どこからか現れそうだけど・・・」

(記事見出しより)

 

コロナウイルスによる死者は

4000人を超えたとニュースは伝える。

しかしもはや数の問題ではなくなってきた。

どうしてコロナ陽性から発症して

死に至るのか。

運よく治っても

後遺症は残るというがどうなっているのか。

この疑問が私たちの間に

不安とともに拡がっている。

爆笑問題田中裕二もそうだもんな。)

ましてや「変異種」が

従来のワクチンでは効かないという

恐ろしい情報も飛び込んだ。

 

正確で確証があるものが手に入らず

何を信じたらいいかがわからない。

もはや祈るしかないのか。

それにしてもすべての幸せのために

祈りを捧げ続けるものにも

コロナはその命を奪ってしまった。

 

私たちは途方にくれるばかりだが

望月さんがせめて安らかにと

こちらが祈るしかないのだ。

 

和光本館前の地下鉄出入口の外壁には

こう紙に記されているそうだ。

「この場所に立ち続けたとても優しく、美しい人、

 僧侶崇英 二〇二一年一月一八日永眠」

【追悼・崇英さん】祈りの僧侶、都心の街角で托鉢(2012年4月6日東京新聞朝刊に掲載):東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

<新型コロナ>千葉県で新たに291人感染 松戸市の千葉西総合病院などでクラスター:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)