「読売」ではわからない 「記者会見」から逃げる姑息な総理

きのうの読売新聞一面。

「首相『インド太平洋』推進(で中国包囲)」※

「五輪(バッハ会長が太鼓判を押したので)安全な大会を推進」※

という見出しで、インタビューに答えたという記事。

f:id:shiraike:20201006232511j:plain

そしてあの「日本学術会議」の件は

総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から

判断したと

自身の政治的介入をアッサリと認めた。

「俯瞰」の一つ目の意味は「高い場所から見下ろすこと」

「俯瞰」の二つ目の意味は「広い視野で客観的に見ること」

「俯瞰的」は「ものごとを客観的に見るようにすること」

(TRANS.Bizより抜粋)

あくまでも公私混同をしたわけではないと言いたかったのだが、

決して「客観的」「中立・公平・公正」の言葉を使わず

もっと深い意味をして使ったら

かえって総理自身が

学術会議を完全支配するという本音が

露わになってしまったといえる。

 

会員全員が、これまで俯瞰的の対義語である

「偏狭的」や「近眼師的」で活動をしていたと

総理が勝手に決めつけたのと同じ解釈が出来るからだ。

加藤官房長官も「前例を踏襲することに疑問を感じた」と

会見で発言している。

これまでの学術会議は

政権の意に逆らう危険な存在と考えた証左といえよう。

 

もっともこの記事を読んだときは

「読売は政権にベッタリだから、

 会見嫌いの菅首相が気軽に

 インタビューに応じてくれるんだな。」

とそう思っていた。

 

しかし、きのう朝のツイッターのタイムラインや

日刊ゲンダイを見て、「えっ!」と。

f:id:shiraike:20201006234900j:plain

記事にあった5日のインタビューは

朝、内閣記者会(官邸記者クラブ)所属のメディアに

「夕方にインタビューを開催する」と官邸から

通知があり、

大手メディア19社は優先的に出席が認められ、

その他10席は希望した社が抽選により

割り当てられた。

しかし、質問が許されたのは

読売・日本経済(日経)・北海道の3社のみで

その他の社は別の会見室でそれを

「音声」だけしか聞くことしか

出来なかったと。

 

菅義偉首相の表情も見られないので

菅義偉首相とされる人物へのグループインタビュー音声らしきもの』

 と疑われても仕方がないんじゃないか。

 万が一、台本を読まされていたとしてもわからない。

 『首相官邸でみんなと聴くラジオドラマ』の可能性も捨てきれない」

 

「官邸報道室に確認。

 音声の生中継はNGだが、

 取材後の音声を全文テキスト化したり記事化したりすることはOK。

 録音した音声を後でアップする場合には『制限できないのでOK』との返答。

 官邸HPへの掲載は未定。

 『菅義偉首相とされる人物へのグループインタビュー音声らしきもの』

 を後でアップしようと思う」

これは会見室に入ったフリーライター

畠山理仁氏のツイッターの一部だが、

質問する社を制限するどころか、

生のインタビューの映像を

記者クラブの所属記者にも

「見せない」というのは

トンデモない「異常」そのものだ。

 

ひと昔なら記者クラブを挙げて

抗議文をだして徹底的に戦う、

そうなってもおかしくないはずだ。

 

しかし、今は「パンケーキ懇談会」などで

「懐柔」と「恫喝」を受けている記者たちだから、

おとなしく「なすがまま」になるのだろう。

 

しかし、会見をまともにしないで

このような「インタビューのようなもの」で

お茶を濁す菅首相のやり方は

まさに「姑息」といえる。

 

「[名・形動]《「姑」はしばらく、「息」は休むの意から》一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。「姑息な手段をとる」「因循姑息」
[補説]近年、「その場だけの間に合わせ」であることから、「ひきょうなさま、正々堂々と取り組まないさま」の意で用いられることがある。
文化庁が発表した平成22年度「国語に関する世論調査」では、「姑息な手段」を、「一時しのぎ」の意味で使う人が15.0パーセント、「ひきょうな」の意味で使う人が70.9パーセントという結果が出ている。」(goo国語辞典より抜粋)
 

※・・・カッコ内は私が付け加えました。

 

biz.trans-suite.jp

www.asahi.com

www.nikkan-gendai.com