続・オスプレイ暫定配備で追い詰められた千葉県・木更津市

東京新聞7月4日の紙面より。

まず千葉中央面から。

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7月3日、JR木更津駅西口で住民団体オスプレイ来るな いらない住民の会」

による抗議集会が開かれたと伝えている。

約150人参加。通行人にビラを配るなどして

シュプレヒコールを上げたとのこと。

(市議、県議、青木愛参議院議員も参加。)

この日までにオスプレイ配備に関しては

住民を対象に説明会を行われてきたが、

その内容について、納得のいく説明がなかったことや

報道陣をシャットアウトしたことから、

行政側の対応に不満と不安の声が消えなかった。

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(6月16日付同紙千葉中央面より)

6月25日に同市畔戸の公民館で初めて行われた時には

出席した参加者は約40人と少ない人数で、時間は1時間半程度。

防衛省側が資料に基いて説明して質疑応答が行われたが

「一日だけの説明では賛成とも反対とも言えない。」

「仮に配備するにしても、防音工事を何とかしてほしい」と

住民から戸惑いの声があがったというが当然のことだ。

配備の必要性を訴えても訓練飛行のルートや

安全対策について具体的な取り組みについての説明がないようでは、

木更津は沖縄以下の環境になってしまう恐れがあるからだ。

写真の紙面では16日も会場を別の場所に移して

地元住民対象の説明会(基地周辺8地区)を開くと書いてあったが、

ここでも報道陣には非公開で行われていたことが

27日の千葉日報の記事でわかった。

地元の区長の要請によるものだったと市からの説明。

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同じ7月6日同紙の社会面では「7・21参院選ルポ」の企画記事で、

オスプレイ木更津配備に関連して先月23日に

市営江川総合運動場に陸上競技場がオープンし

そのイベントで渡辺義邦市長が

防衛省の皆さまにお力添えをいただいた」と祝辞の場で述べ、

地元選出の浜田靖一衆議院議員自民党)も

防衛省北関東整備局の努力で立派な陸上競技場が出来た」

と手放しでたたえたと。

式典には同関係者も出席。

この施設の建設には総事業費6億円の3分の2を

防衛省からの駐屯地周辺を対象とした「民生安定」

名目の補助金が使われていた。

これでは例えオスプレイについて

反対の声が上がってもなるべく大きな騒ぎにしたくない

というのが木更津市や千葉県のホンネと言える。

しかし参議院選挙が21日に近づく中で住民側からは

「国政に関わることなのだから、与野党で堂々と議論をしてほしい。

 防衛省は市民に判断材料を示すべきだ。」

(前述の住民団体事務局長・野中晃さん 記事より)

しかし、全ての木更津市民を対象にした説明会は

参議選が終わった8月3日に行われると

千葉日報の記事。これでは選挙の判断材料にはならない。

オスプレイを争点にしたくないという地元の自民党

思惑が透けて見える。しかし

この説明会でも十分な説明がない場合は

再び木更津市と千葉県は住民と防衛省との板挟みになるのは確実だ。

もしそうなっても暫定配備は強行されるだろうが、

肝心な安全についての保証が出来ないようでは、

木更津が普天間のようになるかもしれない。

事故が起こってからでは遅いのだ。

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