日本ではロシアのウクライナ侵攻以来
時計の針が逆戻りしたかのように
もちろん燃料の輸入に関わる問題というのは
理由にはならない。
ウラン燃料も輸入(その生産の8割がロシア製!)に頼っているし
危険極まりないプルサーマル計画も
青森・六ヶ所村の再処理施設の建設再開は
いまだにメドがたっていない。
GXとかいう脱炭素を推進するとかいう
別の理由を持ち出してくる。
だったら再生可能エネルギーはどうなのか。
日本はこの分野でも中国に遅れをとった。
国土面積の差もあるのだが工夫や推進への動きも足りない。
いまの政権がその方向には及び腰なのだから
始末に負えない。
上の記事は4月15日東京新聞朝刊1面。
ドイツが15日夜(現地時間)に運転していた
原発3基を送電網から外れることで
脱原発が実現することを伝えている。
その記事の円グラフを見て驚いたのは
ドイツは全電力構成の46.3%を
再生可能エネルギーなどで占めている。
脱原発どころか脱炭素まで積極的に推進しているというわけだ。
もちろんヨーロッパ大陸は地続きということもあり
イザというときは他国から電力網を通じて融通することも
可能であるが、その一方で
化石燃料になるべく頼らない電気づくりを
コツコツとやってきたのは注目すべきことだと思う。
こういっちゃなんだが
日本はいま台湾有事だ北朝鮮のミサイル(15日はJアラートで大騒ぎ)で
周辺が揺れているが、かって昭和の戦時中も
当時の連合国による輸入封じ込めの動き(ABCDE包囲網)の中で
東南アジア方面での南方進出(侵略)を図った歴史がある。
いまの日本にはそんな動きがまったくない。
ほんとうならドイツのようなやり方こそが
エネルギーの国内供給を進められる最善の手段だと思うのだが、
まったく逆のことをやっているようでは
国家レベルの危機管理を成していないように感じる。
まさか
「沖縄とか奄美とかはどうでも本土は侵略されないから大丈夫!」
と根拠のない嘘でごまかす気なんだろうか?
平和外交が安定していれば再生可能エネルギーが発展させられるし、
脱炭素だって簡単に実現できる。
それにこれをめぐる詐欺事件もけっして起こらないと思うのだが。
15~16日まで札幌市で行われた
ドイツのレムケ環境・原子力安全大臣は
日本のメディアの取材にこう答えた。
「(脱原発は)核の脅威を最小限に抑える正しい選択だ。」
「原発のリスク軽視は無責任だ。」
「(脱原発は)ドイツをより安全にする。」