映画「原発を止めた裁判長 そして原発をとめる農家たち」を見た感想

いやぁ久しぶりに

胸のすくような感じだった。雨空だったが

心が晴れ上がったような。

きのう26日、日本福音ルーテル稔台教会(千葉・松戸)で

河合弘之プロデューサー(本業は弁護士)小原浩靖監督の

原発を止めた裁判長 そして原発をとめる農家たち」を

見にいってきた。

上映前にプロデューサーの河合氏が講演を行ったが

あとで作品を見たら、ほとんど同じことは

映画の中に示されていたのだ。

2014年5月21日に関西電力大飯原子力発電所原発)3・4号機の

運転差し止めを命じる判決と、

翌年4月14日に同社高浜原発3・4号機の再稼働差し止めの

仮処分決定を出した

樋口英明福井地方裁判所(地裁)裁判長(当時)。

この判決を導き出したのは

「樋口理論」だった。

といっても専門的な科学理論ではなく

「高校生でも理解できる理論」であるのだと。

それは何か?

地震マグニチュードと震度と「ガル」という

 3つの単位がある。

原子力規制委員会は「基準地震動」で耐震性を判断しているが

 2021年3月までに各地の原発で認可した「ガル」の数値は

 東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の数値を

 下回っている。

③②に対して原発推進派は震源に近い地中の岩盤は

 地上の地震計よりも低い数値になるとしているが

 東日本大震災のときはその岩盤部のガルは地上よりも

 数値が上回っていた。(新潟県中越沖地震はもっとそうだった。)

住友林業三井ホームのような住宅メーカーは

 自分の製品に耐震性の実験を行っているが

 原発はそれが出来ない。

福島第一原発事故は2号機と4号機の

 メルトダウンが起こらなかったことが

 奇跡的だった(4号機は点検中で稼働停止だった!)。

そして、

地震による停電で「止める・冷やす・封じ込める」という

 原発における災害対策があの福島では出来なかった。

というのが一番重要だ。

いまではその問題性がマスコミで報道されないまま

ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の上昇とかで

原発再稼働を容認する動きがあるが

まさに「樋口理論」を無視して

いまの原発がさらに危険な動きを見せようとしているのだ。

そして被災地の福島では

農地の上に太陽光発電パネルを敷いて

農業と発電で「地産地消」へ動く農家たちの1年を追いかけている。

二本松市

re100sunshine.jp

と書いてもやっぱり多くの人たちに

この映画を見てほしい。

脱原発から始まる

新しいふるさとへの希望がここにあるのだ。

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