なぜ「デマ」でペーパーが店から消えるのか

週末、どの店を探しても

トイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの

ペーパー類があっという間に消えた。

新型コロナウイルス騒動のどさくさ紛れで

買い占めが起きて

本当に欲しい人に回らない事実。

今から40年以上前のオイルショックから

変わらないバカさ加減だ。

ではなぜ同じ騒動が起きるのか。

トイレットペーパーは古紙を再生してつくられる。

ティッシュペーパーは純粋なパルプからつくられる。

この基本的なことをよく理解している

日本人がどれだけいるのだろうかというのが

最大の理由である。

「そんなの誰だって知っているよ」と

思っている人が多いかもしれない。

しかし、古紙を再生するまでのプロセス。

そして紙が流通されるためのシステムを

根本的に理解できない人が多いのではないか。

今回ペーパー不足を招いた「デマ」は

中国主犯説ということ。

すなわち昔と違って

中国も経済成長して古紙が足りなくなった。

だから日本は古紙を輸出しているが、

今回のコロナウイルスの爆発的な伝染のために

国内の古紙が輸出に回され

国内の需要に対する供給量が不足した。

だからいまのうちにうちに買いだめすべきだ、

ということらしい。

しかしこれはトンデモない間違いだ。

日本における古紙のリサイクルは

年々発達していて

海外から輸入することはない。

ましてティッシュペーパーは

木材のチップをパルプにするのだから

古紙の国際的市場に左右されることはない。

トイレットペーパーが不足するほど

古紙が足りないといった

情報なんて今まで聞いたことがない。

新聞回収をすれば必ず引き換えにもらう

トイレットペーパー。

この循環の関係は今まで滞ったことは

なかったはずだ。

最近は新聞を読む世帯が減ってきたことや

「チリ紙交換」の車が街中をゆっくり回ることも

なくなったいま、

逆にリサイクルの元祖というべき

古紙回収の当たり前の姿が忘れられているのではないか。

もう少し冷静に考えてみれば

無意味な備蓄をしなくてもわかりそうなのに

この手の集団心理こそ恐ろしいものはない。

そして不足は新たな恐怖を生んでしまうのだから

始末に負えない。

あの休校要請では

パスタまで買い占め騒動が起きてしまった。

日本は決して物不足ではないはずだ。

皆さん、本当に冷静になりましょう。

後悔しても遅いのですよ。

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