沖縄の新設した陸上自衛隊駐屯地で
貯蔵庫だと地元に説明していたのが、
じつは弾薬庫だったという事実が
宮古島を騒がせているが(表面上では静かだが)
「沿岸監視隊」の駐屯地にある保管庫に
迫撃砲弾などを貯蔵している(つまり弾薬庫)ことが
明らかになったと5月27日の東京新聞朝刊が伝えていた。
実は「新聞うずみ火」のルポ報道や各種市民団体の集会で
ここの貯蔵庫は大規模な弾薬庫といわれていることをずっと前から知っていた。
しかし防衛省は2015年の2月に自衛隊誘致に関する住民投票が行われる
までに弾薬庫としての説明がなく、記事では
住民投票後に沿岸監視隊が発足した後に赤嶺政賢衆議院議員の質問で
弾薬庫であることを認めたというが、
2013年8月に与那国町に提出した住民への説明資料や
2014年に住民説明会を開いた時もずっと
「貯蔵庫」であることやそれ以上の具体的な説明を避けてきたことから
「弾薬庫だと説明があれば、住民投票の結果は大きく違ったはず。
防衛省は住民に知識がないのをいいこといいに口をつぐみ続けた。」
(飲食店経営・猪俣哲さん【42】記事より)
と批判されても当然ともいえる結果となった。
与那国町での説明会では結局誘致によるメリットが強調されたことは
宮古島や石垣島と同じで、しかも貯蔵庫についての説明が隠されていた
点も同じ。とくに与那国の場合は
「自衛隊が来ることに何の脅威があるのか。沿岸監視部隊なので、ドンパチする
ような訓練は頭にない。あくまで消費する部隊だ。」
(2012年12月、町議会で外間守吉町長)
から、町全体の関心はレーダーによる健康問題に集中して
貯蔵庫への疑問は全く上がらなかったことが前述の説明会の動きにつながり、
さらに駐屯地の米軍使用においての質問が上がったが、
「米軍が共同使用したい場合は、日米地位協定で拒否できない。
心情として、米軍に使用させないように貫きたい」と
町長は答弁したが、駐沖縄総領事だったケビン・メア氏は
中国と尖閣諸島で激突した場合に
石垣・宮古・与那国などの港が戦略拠点として利用できないと
有事に対応できないとし、自衛隊にも米軍にも防衛上必要な戦略だと
今回の記事に関する取材に答えたそうだ。
「将来、ミサイル部隊を含め1000人超規模の部隊が
配備される可能性がある。」
(軍事ジャーナリストの小西誠さん・新聞うずみ火の記事より)
「戦争法」の施行による集団的自衛権の行使や
軍事要塞の島への展開がエスカレートする恐れがある。
ちなみに記事では防衛省側がこう説明したそうだ。
「部隊を配備するのだから弾薬を置くのは当然で、
隠す意図はなかった。これまで呼称が
貯蔵庫や保管庫、弾薬庫と統一されていなかったので、
今後は『火薬庫』にする」
覚えておきましょう。またウソをどこかでつくと思うから。