気持ちはよくわかる。たしかにそうだ。
でもやっぱり「ちくわぶ」はおでんのイメージから
抜け出すことができない。
5月28日のTBSテレビの「マツコの知らない世界」を見て
考えさせられたことだ。この日はタピオカミルクティーと
展望台に魅せられた人々に並んで
ちくわぶの研究と普及にいそしんでいる女性(足立区の人!)
が登場した。2018年10月10日をちくわぶの日
(穴が開いているから)に制定したことや(日本記念日協会公認)
「ちくわぶ、食べようよ!」の歌を作ったり、
もちろんオリジナルのレシピを開発したりして
「ちくわぶナイト」(47回も)を開催するなど
その可能性を追究しているという。
白玉のようなもっちりとした食感や価格の安さ(120円~150円台)
や焼いて食べたり、から揚げにしたり、
また独特の味がないことからスイーツの材料に使えることなど
これまで考えられなかったちくわぶのバリエーションが
紹介されたりとうなずけるものも多かった。
しかし、ちくわぶに立ちはだかるライバル的存在を忘れてはいけない。
それは車麩である。
ちくわぶも車麩も、もとは小麦粉が原料なのだが
車麩は生地をつくってそこから水中でもんでグルテン(成分)
を残すことで出来るのに対して
ちくわぶはそのまま生地を竹輪の形にするため、麩の仲間に
入らないのだそうだ。(ウィキペディアに載っていた)
また、ちくわぶは関東から北の地区ではよく食べられているが
車麩は東日本はもちろん、沖縄などの西日本などでも
よく知られている存在になっている。
(似た仲間に大和麩や揚げ麩などもある。)
それに丼物の具(肉替わり)や煮物やチャンプルー(沖縄の)
に使われることから、人気の点でも
ちくわぶよりややリードをしているような感じだ。
車麩と違ってちくわぶは物産展や地方のアンテナショップなどで
全国にアピールしてもらえないという弱みもあると思う。
こうなったら、ちくわぶを「東京の名産品」というふうに
して売り込むことが出来ないものだろうか。
それともスイーツとして誰かがタピオカのような店を
立ち上げるしか方法がないのだろうか。
確かに番組でやっていたレンジでチンして
水で冷やした後に黒蜜きなこで和えたり
洋菓子のカヌレ風にしたものなら私も食べてみたい。
これなら京都の麩まんじゅうに十分対抗できると
思うのだが、誰か商業化してくれないものだろうか。