2月3日に千駄木の1000枚drawing展で
出展したmasala iroさんが使用している白石和紙が
東大寺の修二会(しゅにえ)での紙衣(かみこ)に
使われていて、それが紙の博物館で見られると聞いたので
行ってみることにした。
近くの町中華で食事をして
千代田線と山手線と京浜東北線(快速運転で西日暮里通過だったので田端乗り換え)
を乗り継いで王子へ。
スマホのアプリで場所を確かめると
なんと飛鳥山公園の中にあると。
あれ、以前は都電荒川線の停留所から近いところに
あったのではと思ったのだが
そこから移転してリニューアルしたそうだ。
思えば飛鳥山公園はまだ小学生の頃に行って以来
かなり久しぶりになる。
駅中央口から階段を上って
公園の奥に向かうと遊具などがあって
都電やSLがあり、わずかながら
ここで遊んだような思い出が少し蘇った。
その近くに紙の博物館があったのだ。
400円の入場券を買って中へ。
2階から展示ゾーンになっていて
洋紙が近代的につくられるまでの歴史や
子どもたちが紙のことを学べるコーナーを
階段を上りながら見ていて
4階の和紙と文化の展示へたどり着き
紙衣の実物を目にすることが出来た。
「千年以上続く法会で清浄衣として用いられる
東大寺修二会の白紙衣(しろかみこ)」。
説明によると
天下泰平五穀豊穣を願う法会が「お水取り」とも呼ばれる
修二会で、修行衆と呼ばれる11人の僧が
二月堂に入って修行を行うときに着用するのが
白紙衣なのだ。
始まる前に紙衣をつくり、身を清めて着衣するが
厳しい行で白い衣は汚れ、ボロボロになる箇所もある
実際にそうなっていた。
紙にする理由は絹の布のように虫や自然動物を殺すことなく
女性の手をわずらせることなく僧侶の手をつくることができるなど
仏の戒律にかなうものだからだと。
驚いた。紙で着物のように出来るのだということを
改めて知ったからだ。
隣にあった帯も
紙の糸を使った柿渋染めの名古屋帯だった。
なんだか和紙の良さと歴史の勉強になって良かったが
つくる人と現場が少なくなったなかでも
白石和紙など全国で様々なアレンジをしながらも
つくり続けていることをわすれないでいこうと
強く感じた。
次に和紙に逢えることを心待ちにしている。