この人もかと。
もんた&ブラザーズで「ダンシングオールナイト」をヒットさせた
もんたよしのりさん(本名・門田頼命)。
18日朝に大動脈解離で倒れて
そのまま亡くなったという。享年72歳だった。
ダンシングオールナイトがヒットした年、
まだ小学生だった。TBSテレビでやっていた
「ザ・ベストテン」がまだ夏休みや冬休みでなければ
見ることができなかった時代。
独特のしゃがれ声の歌い口がとても印象に残って
現在でも1番の歌詞がだいたいは覚えて唄うことが出来るほど。
あと「DESIRE」も歌詞はおぼろげだが、メロディーはいまでも覚えているし
「シルエットロマンス」で有名な大橋純子さんとのデュエットで
「夏女ソニア」が出た時はどうしてこんなつながりがと驚いたが
なんともんたさんと大橋さんが同じ
「北島音楽事務所」に所属していたことが後でわかり
(学習雑誌のふろくの歌の本で)
事務所の社長(当時)である
北島三郎さんはすごい仕事をしているなぁと。
でも、もんたさんはそれ以降
もんた&ブラザーズを解散したことで
テレビからの表舞台から姿を消してしまった。
これも後で週刊誌の記事で
ヒット曲を期待される中で歌をつくることに苦痛を感じてしまったと。
わかる話だ。
アイドルや演歌とは違う、
当時はニューミュージックのジャンルにいた
もんたさん達はテレビとは一線を画した世界で
自らの音楽を続けていればよかったが
そうはいかなくなったのだろう。
その一方で「愛しき日々よ」という映画で主演になり
NHKのドラマ人間模様で刑事役もやるなど
幅広く芸能活動を続けながらも
最後はやはり「歌手」にこだわっていたのだ。
ソロで出した「お前が好きやねん」は
関西限定のインスタント麺のCMソングになり
2005年に阪神が優勝した時には
男が泣ける大阪ソング集「大阪ソウルバラード
のカセットテープも買った。
その時に改めて「お前が好きやねん」を
じっくり聞いたことがある。
でも、それで私の場合は終わってしまった。
24日朝のニッポン放送「上柳昌彦・あさぼらけ」では
女性のような高音のもんたさんが
ダンシングオールナイトを歌うために
地元神戸の波止場や布団に顔を埋めて
大声を出し続けて
あのしゃがれ声をつくったというエピソードを聞いた。
今だからこそ沁みる話だ。
ご冥福をお祈り申し上げます。
(写真は日刊ゲンダイの記事より)