さようなら 築地木村家のあんぱん

どんなニュースよりも衝撃だった。

母から見せてもらった

きのうの読売新聞夕刊8面に大きく

「築地木村家 111年の歴史に幕」

「市場移転 コロナ禍直撃」

大好きだったあの「あんぱん」が

もう二度と食べられなくなったのだ。

 

木村家(キムラヤ)といえば

銀座4丁目に本店があり

真ん中に桜の花の塩漬けを仕込んだ

酒種で発酵させた生地の

あんぱんが有名だが

そこからのれん分けした店が

築地にあり、

しかもまったく違うあんぱんを作っているのを知った。

1990年の後半、

文春ビジュアル文庫の「東京B級グルメ」シリーズを

読んだのがきっかけだった。

本願寺の向かいの奥にある店は奥行きは狭いが

実に多くのパンが並んでいて

その中でも4種類もあるあんぱんが一番人気だった。

オーソドックスなのはケシの実をまぶした

つぶあんのあんぱん。

量がたっぷりで味が濃いのに甘すぎず

生地(イースト菌で発酵)と一体感のある味わいは

個性がないのに、何度も食べたくなる味だった。

家族におみやげで買ってあげると

みんなが喜んで食べてくれた。

それでずっと築地に行った時の定番になり

外市場に支店が出た時も喜びがいっぱい。

でも本店であんぱんを買ってしまったという

おかしなエピソードもあった。

 

しかし築地から豊洲への中央卸売市場の移転が

売り上げ減につながり

さらにコロナ禍がとどめを刺したと記事に。

思えば私も築地に足を運ばなくなって

もう1年半になる。

銀座方面は買い物などで行ってるが

そこまで足を運ばなくなったのだ。

市場関係者による築地移転反対行動からも

2年半を過ぎて、

築地に魅力を感じなくなり

あんぱんのことを忘れてしまった

自分のバカさ加減を恨むばかりだ。

 

しかし大きなリスクをかけて商売をするよりも

いまなら高齢の従業員の退職金を出せると考えて

良い引き際を選んだ。

これはもう誰も非難することは出来ないだろう。

 

111年、ほんとうにご苦労様でした。

 

築地木村家 111年の歴史に幕 市場移転・コロナ禍 社長「時代の転換点」:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

あんぱん「築地木村家」最終日4600個完売 笑顔で111年の歴史に幕 - 社会 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

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