今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」ということで

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

といっても、自分の両親が

もうそういう風になったので

もはや「敬老の日」(9月15日じゃなくなったのはわかりづらい。)

というよりは

家族全員が互いにいたわって

助け合って生きていく、

さながら「人生サバイバー」といった感じ。

ご隠居さんという言葉も

死語になるかもしれない。

 

私は「おじいちゃん」は知らない。

父方も母方も生まれる前にこの世を去った。

「おばあちゃん」も

父方は自分が子どもの頃には

既に寝たきりになっていて

話も出来ない状態で

高学年になる前に亡くなった。

 

だから母方の祖母が一番身近な存在だった。

いつも孫たちを温かい目で見守ってくれた。

祖母が住む母方の実家に遊びに行った時は

いつも帰りがけにお小遣いをくれた。

 

高校生の時に

日本史のレポートがあって

祖母から東京大空襲の話を聞いた。

つくばエクスプレス新御徒町に近い

元浅草の家から

双子の叔父(母の兄)の手を

しっかりと離さずに

本所の方まで逃げ続けたという

壮絶な体験。

「大人になって決して戦争に

 引っ張られることがないようにしてほしい。」

その時初めて

おばあちゃんの涙を見た。

今でも忘れられない。

 

受験、大学から

社会人になって忙しくなり

会う機会がお正月だけになって

子宮頸がんの手術を受けることになった時に

病院までお見舞いに行ったときは

元気な顔を見せてくれた。

しかしそれから間もなく

認知症になり

母と叔父たちで介護して

自分は何も役に立てなかった。

心の病気で苦しんでいたからだ。

 

亡くなってからもう12年になる。

いまでもおばあちゃんの笑顔を

思い出すときがある。