「孤独死の向こう側」にあるのは何か(ザ・ノンフィクション)

いまや「アメトーーク!」でも話題になった

フジテレビ日曜午後の定番

「ザ・ノンフィクション」。

21日は27歳で女性の

遺品整理人・小島美羽さんを中心に

孤独死の現実から考えるべきことを

取り上げていた。

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小島さんは孤独死が起きた後の

部屋の遺品を整理する仕事をしながら

ミニチュアの模型でその部屋を再現されることで

孤独死の現状を一人でも多くの人達に知ってほしいと

発信している。(雑誌記事や単行本などで)

「私は仕事や趣味やうっぷんばらしで

 やっているのではなくて

 伝えるためにやっている。」

「私の話を聞いている人は

 ちゃんと伝わったのだろうか

 何か、ふーんそれでと言ったように

 聞こえることがある。」

(番組での小島さんの発言を抜粋・要約)

依頼を受けて整理をする間に

遺された家族や親族に渡すべきものがあるかと

探すこともある。

そしてその間に

悲しみや苦しみを伝える跡も見つけることがある。

そして、

孤独死はよくない」と

一方的に決めつけていいのかとという

悩みにもぶつかっていく。

 

番組の後半では

彼女が勤める会社の社長、増田次さん(45歳)も

小島さんと同じように

ミニチュアを作り始める。

しかし小島さんは

「自分は伝えるために作っているけど

 社長は会社を売り込むとか

 そんなふうにやっている。」

そこから激論が交わされる。

しかし堀田さんはすでに

別のオリジナルな方法で

孤独死は決して悪いことではないと

いう思いを伝えようとしていたのだ。

 

その増田さんも父親の死に目には

間に合わずに葬儀に参列。

その時に渡された遺品は

自分が子どものころの写真の数々。

「自分にもこんな小さなころがあったんだ。」

昔はヤンキーで親を困らせていたが

つき合っていた女性の死をきっかけに

遺品整理の道を歩んだという。

(小島さんは14歳で父親と死に分かれたことがきっかけに。)

遺される側の思い。

死んでいった自身が残したかったこと。

その間に立つ自分たち。

様々なことを考えた

堀田さんは

「自伝帳」をつくって

フリーペーパーの形で配布することを

新しく仕事のなかに取り入れた。

小島さんもまた

自伝帳のイラストを描いて

「採用されるかどうかはわからないけど。」

二人の仕事はこれからも

止まらない。

 

私はこれまで孤独死というと

近所の常盤平団地で行われている

声かけなどの地域による

防止活動のことだけは知っていた。

(小島さんもお隣どうしのあいさつによる

 コミュニケーションの必要性を訴える。)

しかし、孤独死が起きたあとに

これから何を残し

何を伝えていくかは

とても難しいままだ。

「(第一通報者になることが多い)

 大家さんは迷惑がるんだよね。

 長く住んでくれてありがとうということが

 ないんだよね。」(増田さん)

理由もいろいろだ。

最愛の人を突然失ったり

家族を養うことが苦しくなったり、

ある遺族からこのような声が、

「お父さんがこのような死を迎えたのは

 あなたたちに新たな課題を与えたようなものなのよ。

 これからはそのことをよく考えなさいと

 言いました。(死者とは義理の姉の関係)」

また殴り書きの歌を残した死者も

「夢や夢 一夜限りの かぐや姫」。

 

死別は悲しい。

しかし、その死の直前に

誰がそこにいるのだろうか。

そして、孤独死の向こう側に

何があるのだろうか。

この答えは

これからの生き方の中で

見つけていくしかない。

 

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