もう一度、ハザードマップの正しい見つめ方

台風21号の影響による大雨で激しい被害を受けた

千葉県長柄町(ながらまち)で、

2か所の被害現場が、

町が作成した洪水ハザードマップ

浸水想定区域外だったことがわかったと

10月30日付の東京新聞が一面で報じていた。

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千葉県は2015年の水防法改正を受けて、

浸水想定区域を定める基準を「50年に1度の大雨」から

「想定される最大規模の降雨」に変更したが、

新基準で変更した河川や湖沼は1か所であり

長柄町を流れる一宮川は2009年の大雨の基準で

作成したままだった。

今年度中に更新する予定が間に合わなかったのだ。

 

「今までの常識が通用しないことを前提に、

 マップの見直しはもちろん、日ごろから

 避難の具体的基準を示してほしい。」

死亡者が出た現場近くに住んでいる男性の声。

この男性宅も浸水して一時1.4メートルまで上がったが

区域外だった。

しかし数年前にも、道路などが冠水したことがあるという。

 

そこで思い出したのは、

26日に受けた赤十字奉仕団主催の防災・減災セミナーのこと。

ハザードマップで浸水想定区域に住んでいる人ほど

もしもの時の危機意識が強いから

積極的な避難行動が出来る。

講演で紹介された東日本大震災の時の釜石市では

区域外の地域に多数の遺体が発見されている。

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「マップはあくまでも目安で、想定を超える被災は今後もあり得る。

 居住地域にどの程度の危険性があるのかを知ってもらい、

 早めの避難を心掛けてほしい。」(長柄町総務課の担当者のコメント)

いささか無責任な発言にも聞こえるが、

あのセミナーで講演した赤十字の指導講師も

想定にとらわれずに備えに最善を尽くして

自ら率先して避難者になることが大事だと

訴えていた。

まず大切なことは情報をいち早く掴むことと

日ごろからの備えと避難場所の確認。

そして自分の住む地域(職場も含めて)の

危険性をあらかじめ調べておくことだと思う。

しかしそうなると、

ハザードマップはもっと疑ってかかったほうが

正しい見つめ方ということか。

それよりも地名の由来を調べてみたほうが

確実なのかもしれない。

たとえばハロウィンで賑わっている

「渋谷」も浸水が危険な場所だから

この名前のまま現在に至っているとか。

防災の意識を持つのは大変なことだが

出来ることからやるしかない。

 

きのうから関東地方は雨。

土曜も日曜も曇りと雨が交互に続くと天気予報。

寒さが本格的になってきた。

被災地に生きる人たちが心配になる。

どうか

風邪とインフルエンザには

気を付けてほしい。

 

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