関東大震災虐殺犠牲者追悼学習会

27日は、午前中自由な風の歌コンサートの
合唱練習に参加した後に
吉祥寺から御茶ノ水明治大学に移動して
昨年に続き2回目になる、
関東大震災朝鮮人虐殺を
後世に伝えるための
学習会に参加した。
講師は「九月、東京の路上で」
の著者である加藤直樹さん。
流言蜚語がもたらした
虐殺には当事の
警察や軍の「支配する論理」が
絡んでいたこと。
特に当事者である自警団は
虚報が内務省から警視庁、
そして埼玉県などの自治体に
伝えられたことで
万が一の治安維持のために
自発的に住民が動いたことが、
避難のために郊外へ移動した
朝鮮人への攻撃に至ったと。
その準備された要素として、
3・1独立運動に端を発した
「不逞鮮人」に対する
世論の不安や憎悪、
そして震災で起きる様々な
想定外の事態に冷静に対応できないことで、
元々の朝鮮人、中国人そして
社会主義者への差別を容認して
しまったこと、
しかもこれが支配層が
意図的にそうさせる要素があると
いう。
それが「エリートパニック」と
いうものだと。
急な災害が起きた時に
最も心配するのは住民の被害よりも、
自分たちの周辺、すなわち
国家の混乱を企む力が蠢くことを
最優先に考えてしまうのだと。
今の時代には考えられないことだと思うが、
東日本大震災でも
ツイッターによる外国人に対するデマはあったのだ。
当時、政府はそれらに対して何も動けず
逆に原発事故を含む
被害を最小限に公表しようと
していた。
これは民主党政権から
安倍政権になっても同じだった。
むしろ安倍支持者によって
朝鮮人虐殺はなかったという
言説がタレ流しにされている
現実がある。
この状況を打開するためにも
流言、デマがもたらした
虐殺の歴史を正しく知って
時の権力が仕掛けるトリックを
丁寧な検証によって
明らかにしていかなければいけないと。
ごもっともだ。
誰もがでっち上げに騙されたくは
ないが災害の混乱は
誰もがそうなってしまう危険が
ある。過去の歴史から学ぶことは
やはり必要なのだ。
例えそれが自分の身の回りに
関わりがなくてもだ。
加藤直樹さんは今月、
最新本「トリック」を出した。
ぜひ読んでほしい。

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