NHK「ひろしまタイムライン」怒りの声は収まらない(アメリカのいまを含めて)

先月19日の東京新聞特報面で

あの「ひろしまタイムライン」の

シュン少年の書き込みが

いまだに削除されないことについて

「投稿」が浮き彫りにした

民族差別について語り合うシンポジウムが

広島で開かれたことを伝えた。

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ここで主に出た意見は

日本は第二次世界大戦(太平洋戦争)で大きな被害を受けたが

当時の朝鮮(韓国)や中国(満州などを含めて)など

同じアジアの人々に大きな加害を与えた

歴史を自覚しているのかということだった。

 

あのツイート(8月19日・7時44分と8時19分)には

注釈がつけられるようにはなったが、

朝鮮による侵略は「韓国併合」と表現され

働き口を求めて本土に移住してその家族が増えたこと、

戦争中には労働力不足のために軍需工場や炭鉱に

動員される人が増えたと書いてあった。

 

しかし参加者からはこれも問題だとする意見があった。

戦争の原因とコリアンが動員された理由が

明記されていない。そこが日本の加害性に

触れていないということだ。

 

「2万~5万人の朝鮮半島出身者が

 被爆したと言われている。

 それだけの人がなぜ広島にいたのかを

 考えなければならない。

 特に戦争末期には、

 無理に連れてこられた人が多い。」

(韓国原爆被害者を救援する市民の会

 世話人のアン・クンジュさん【57歳】・記事より)

 

カナダの人権団体「ピースフィロソフィー・センター」の

乗松聡子代表(55歳)は

この書き込みがHPに移したのは

「確信犯な二次被害だ」として

被害の歴史しか伝えずに

旧植民地の加害による差別をなくす努力を

してこなかったことから、

日本人の心の底に植民地主義が残っていると。

 

「投稿はヘイトスピーチ解消法の定義に

 基づけば、ヘイトに当たる」

前田朗・東京造形大教授 記事より抜粋)

 

NHKとしては当時の史実に基づいて

「中立・公平・公正」の視点で

「書き込み」をしたようだが、

それが仇になり、在日コリアンの心を傷つけても

「そういうつもりはない」とあくまで

ツッパリ続けるしかなくなったようだ。

 

しかし乗松さんらが集めた306人の賛同による

抗議文の重みは無視できない。

だから今後に生かすとか言ったが

HPへの移動は「当初からの予定」と述べたので

怒りの火にさらに油を注ぐ結果になったのだ。

 

いっそのこと広島放送局は

定期的に在日コリアンとこの問題について

対話をして、その都度で

見解を明らかにすべきだと思うが

それをやれば「ネトウヨ」からの攻撃に遭うことを

恐れているのだろうか?

 

炎上したのは「書き込み」を見た側の責任ではない。

書いた側の責任だ。

それが「ひろしまタイムライン」騒動の

核心なのである。

 

ちなみにアメリカでは大統領選と同時に行われている

連邦議会の上下院選挙で

「Qアノン」という陰謀論をまき散らす

デマ集団とつながっている候補が

当選しているのだそうだ。

トランプ大統領が彼らを巧みに利用して

自らの支持拡大を拡げたからだ。

NHKも同じマネをしようとしているのか。

とても危険なやり方である。

 

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