いやはや、ここまで考えもしなかった。
松戸の一部や市川市内の道路事情が大きく様変わりしたが、
「革新懇市川」を通じて送られてきた
「市川の空気を調べる会」2018年12月の
測定結果の報告を見て、外環道が開通して以降の
NO₂(二酸化炭素)汚染濃度が高くなっているとの
結果が出てきたのは、とても無視できない問題だ。
空気を調べる会は6月と12月に簡易カプセル(天谷式カプセル6G)を用いて
NO₂の濃度を測定しているそうだが、
市川市内の全測定地点(305地点)の平均値が、0.038ppmで
2017年の0.023ppmよりも高く、外環道開通前の2015~17年
平均値の0.030ppmと比べても高い数値になっている。
さらに測定日による気象条件の影響をどの程度受けるのかを見るために
市内の測定局から外環道から遠い2つの地点(市川市立大野小と行徳駅前)
を改めて2015~17年の測定値の平均値で比較しても
その濃度比は1.02と比較的小さく(上の写真の下の表2)、
気象条件の影響が小さいことがわかり、
それでも各地域の外環道開通前後の比を、2つの地点の外環道開通前後の比
R(=1.02)で割り、気象条件の影響を除去した値(上の写真の表1)
で見ても、やはりNO₂の汚染濃度は外環道開通大きく上昇している
という結論に変わりはないと。
さらに市川市内の幹線道路における汚染濃度の比較を見てみると、
(写真下の表2)外環道開通前から変わっていないのは
松戸街道(県道市川松戸線)のみで、マイナスになったのは
(県道若宮西船市川線)のみ。
あとは汚染濃度が高くなっていて、特に鎌ヶ谷から大町、高塚
国道464号線が開通前後の比が1.41で気象条件の影響を
除去しても1.38の比が出ていて、2番目に高いのは国道14号線、
気象条件の影響を除去した比が1.22になっていた。
外環道開通はたしかに松戸街道や並行する道路の渋滞解消には
つながったのだろうが、その一方で外環道から出入りするクルマ
の量が増えてそれがNO₂の汚染濃度の上昇の原因になっている。
交通量が多くなれば排出ガスが多くなるのは当然だが、
それが全く道路上とか地域の変貌のなかで
見えない形で進行しているのは見逃すことができない事実だ。
この測定には松戸市南部地域もはいっているが、
そこに大きな物流倉庫をつくる計画が持ち上がっていて
地元住民と農家が環境悪化につながると反対している。
今回の測定結果をみればこの計画を中止したほうが良い。
結論はすでに出ている。もうこれ以上
クルマの交通量は減らしたほうが市川や松戸の環境
を破壊しなくて済むのだ。