Amazon物流ロボット導入の報道させない真相

けさのTBS「はやチャン」をたまたま見ていたら、

大阪府茨木市の物流拠点(フルフィルメントセンター:FC)で

新たな物流ロボットが導入されたとのニュースを見た。

これまで人力で多くの棚から商品をピックして、それを

コンベアでパック工程に移動させて梱包して

配送へラインに送り出していた手間を一気に省いて、

センターに届いた商材を棚に入れる作業(Amazon用語でstow)と

ピック作業が一つの作業ラインで全て完結できるというシステムだ。

人が商品のある棚へ向かってあちこち向かうために使う

心身の疲れを軽減できて「女性や中高年の雇用促進」につながる

と伝えていた。だがはっきり言いたい。ぜんぶウソだ。

たしかに私の勤めるAmazonFC(市川市)も

人手不足は深刻な問題だが、非正規の社員の雇用については

派遣会社は既に4社も入っていて繁忙期になると

乃木坂46のCMでおなじみの「バイトル」も入るから、

Amazon自身が雇用の確保について困る必要がない。

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派遣会社の契約書に同封されていた「お友達キャンペーン」(1)

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派遣会社の契約書に同封されていた「お友達キャンペーン」(2)

さらに茨木FCは土地と建物の所有は大和ハウスになっているが

市川市のFCは日本通運(日通)の所有になっている。しかも

非正規の募集と配属においては、

Amazonの直接の派遣と日通を経由した派遣の二通りがあり

この複雑さが同じ派遣でも待遇の違いを明らかなものにしている。

もちろん茨木FCのような「よろず屋」は市川市のほうにはない。

何か悩みごとがあったら所属している派遣会社の

オフィスに言いなさいということになっているが、

派遣会社の序列は既に決まっているので、全ての悩みに

受け応えることはできないのである。

(ちなみに市川市で一番強いのはキャリアロードである。)

ニュース映像ではみんな茨木FCのログが入ったTシャツを着ているようだが、

この人々はAmazonの社員(アマゾニアンと呼ばれる)かここで

直接派遣になった非正規である。でなければこのシャツを着ることが

許されないのである。しかしこのシャツを着られない非正規は必ずいるはずだし、

もしいなかったとすれば、

茨木FCは派遣の雇用を増やすことはできないと思う。

せいぜい繁忙期に少しだけ増やすぐらいにしかならないだろう。

それがダメなら外国人留学生で穴埋めすることになる。

既に私の職場では日勤の遅い時間帯なでで集中的にやっている。

Amazonの狙いは「効率化」だけではなく

「少人化」と「活人化」も兼ねている。

ロボットを導入した分だけあくせくかつ正確に、機械同然に働かされるのである。

そこには、ここで働けない人間はあっさりと一般社会から

切り捨てられる道が待っている。

どこまでも絶望的な職場であるのだ。

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