入管法「改悪」をとりあえず阻止できたが・・・

内閣支持率の低下と、

スリランカ人女性ウィシュマさんの死に関して

遺族にも情報を開示しようとしない

入管当局のやり方に反発する世論の動きに抵抗できず、

政府と与党は今国会の

入管法「改悪」法案の成立を断念した。

「いま強行したら総選挙に勝てない」という理由で。

「強行すれば選挙は負ける」入管法改正、追い込まれ断念:朝日新聞デジタル (asahi.com)

しかし、法務省や入管当局の意見としては

このままでは長期拘留の外国人を速やかに

強制退去させられないという落胆の声が出ている。

一旦は改悪を阻止したものの

在日クルド人からは

「これで難民認定が促進されるわけではない。」の声もある。

そしてウィシュマさんの遺族に

拘留中の全ての監視映像が公開される可能性が

依然として低いままだ。

法務省・入管 困惑と落胆…法改正断念 : 社会 : ニュース : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

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19日発売の日刊ゲンダイ

ラサール石井さんのコラムより。

この問題がすべての日本人を巻き込むことになっていない原因として

改悪に賛成する人は不法外国人を野放しにするなという考えにこだわる余り

ウィシュマさんの死を他人事としか思っていないからだと。

 

「昔、高校生の頃、難民救済の募金活動をしていたら、

 道行くオッサンに『外国人より日本人を助けろ!』と絡まれた。

 このとき明確な反論ができず忸怩たる思いがあったことを

 よく覚えている。」

そう書いた上でラサールさんは

最近見かけたツイートを紹介している。

 

「自分に関係ない権利のために戦わないと、

 僕が本当に助けを必要としている時に

 周りに誰もいなくなっている。

 僕はそう思って毎日を生活している。」

 

あの時のオッサンにそう言ってやりたかったと

ラサールさん。私も同意する。

 

いまでこそ私たちはとりあえずの

人権は尊重されているように見えるが

決してそうではないはずだ。

コロナ禍が依然として終息できず、

特効薬はおろか

ワクチンですらも接種を予約するのに

大混乱を政府自らが巻き起こしている。

この国家に

国民の命と財産を護るという

やる気が感じられない。

その延長線上にウィシュマさんの命が失われた。

そう考えなけらばならない。

そうしないと、

いつの間にかに私たち自身が

コロナで命を失う可能性がどんどん高くなるはずだ。

 

入管法「改悪」法案は

やがて日本人全体に重いツケとなって跳ね返ってくる。

だからこれからも反対を続ける。

 

野党「報道萎縮」と批判 防衛省、架空予約公益害す:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)